因島へ
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ってやろう」と意気込んでいた。それをヒカルは佐為が再び現れてから思い出し、ずっと機会がないか探していた。佐為が虎次郎のことをさっぱり忘れていても、形だけでも来させてやりたかった。東京の巣鴨でも良かったが、せっかくだったら遠い所に行ってみたかった。
「ヒカル?」
「わ」
一人回想にふけっていると、佐為が俺の顔を覗いていた。驚いた俺は一歩退き佐為を見つめる。
「な、なに」
「お墓にも行くでしょう?案内してくれますよ」
佐為に手を引かれて、案内の人の後をついて玄関に向かう。去り際に秀策の展示品を見た。佐為の後ろ姿が妙に遠く感じる。佐為は虎次郎のことも、俺のことも、これからもずっと、忘れたままなんだ。
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