キャリバー編
百二十四話 パーティメンバー!
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ポーションを、リョウは浴衣の懐にぶちこむ。と……
「あれ?そっちの男の子は?」
極素朴な疑問であるように、彼女はリョウの後ろにいたレコンを見てそう聞いた。その奇妙な発言に、リョウとレコンは思わず首を傾げる。
「あ?」
「え?」
「……え?」
それに対し、奇異の視線を向けられたためか、リーファも戸惑ったような視線を返し、同時にレコンの顔をまじまじと見る。
「えーっと……あ」
「ぼ、僕、忘れられちゃったかな?」
あはは……とレコンは苦笑するがしかし、彼は気が付いて居ない。彼の顔を見て三秒でリーファが何かに気が付き、その後俯いて拳を握りしめている事に。
「あ、ん、た、はぁ……」
「……へ?」
「良くも今までアタシの事散々スルーしたわねこのバカァッ!!!!」
「むぎゅぅ!!?」
一瞬の早業だった。風のごときスピードでレコンの後ろに回ったリーファは即座にレコンの首に腕を回すとその首を締めあげる。
「ち、ちょちょ、ちょっと待ってリーファちゃん!?ぐるじ、な、何でぇ!?」
「何でじゃないわよ!!アンタ、世界樹攻略が終わってからアタシの事避けてたでしょ!」
「え、い、いやそれは……」
「しかもこっちが誘っても「ごめんちょっと」で毎回断っておきながら、お兄ちゃん達とはしょっちゅう狩り出てたって何よ!!人の事無視しておいてそれどうな訳!!?」
「いや、ちょ、まって……締まってる……」
「大体何よその髪型!そんな髪で久しぶりに顔見せられたら誰だって誰だか分かんなくなるわよ!!」
「ご、ごめんなさ……勘弁……あ、当たってる……」
「はぁ?」
凄まじい勢いでギャーギャー喚く二人(と言うか一人)の声が、不意に減衰した、レコンの言葉に、リーファが疑問の声を上げたからである。
しかしリョウにしてみると、何故にリーファが疑問を持つのかのほうが疑問だ。リーファは今レコンの後ろに回って密着した状態で彼の首を絞めているのである。そんな事をしたら自分の持つ豊満な胸が彼の後ろでどう言う事になるか分からない訳は無いし、そもそも圧迫感で気が付くだろうに。
まぁ、恐らくはそれ程に今リーファが怒っていると言う証だろうが。
しかしてさしものリーファも、少し冷静になれば自分が何をしているのかにも気が付いたらしい。自分の体勢を思い出したのか硬直するとカアァァッと一気に朱くなり……
「こんの……変っ態っ!!!」
「おぶあっ!!?」
レコンをそのまま思いっきり床に叩きつけた。
いや、それは流石に理不尽だろうとその場にいた誰もが思わずには居られなかったという。
────
「んも〜……酷いよリーファちゃん……」
「知るか。しばらく話かけんなバカレコン」
「うぅ……前よりも辛辣な気がする……」
頭をさすりながらリーファに
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ