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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第7話 退学宣告? 翔の決意の炎
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恐る恐る全員が入口に視線を送ると、そこには雪鷹が笑いながら立っていた。

しかし、笑っているにも関わらず、雪鷹が纏う雰囲気に全員が意味もなく恐怖してしまっている。

各言う俺も少し、今の雪鷹の状態にビビっている。

今現在の雪鷹の格好は、いつもは結っている肩まである長髪を振り乱し、白いカッターシャツ1枚を羽織り、黒のズボンを履いてその下は何も履かず裸足でここまで来ていた。

その姿はまるで幽霊の様だ。

全員が怯えるのも頷ける。

そんな俺たちの状態を余所に、雪鷹が勝手に話を進めて行く。

「ねぇ、こうしない? 学園側が用意したデュエリストと僕たちがデュエルする。そして勝てば無罪放免。負ければ全員退学。どう? 悪くない賭けでしょ?」

雪鷹の提案を聞いてやっと査問委員会の面々が我に戻り、全否定し出した。

『駄目だ! 駄目だ!! そんな無茶な賭けが通るわけがないだろ!! お前たちは全員退学だ!!』

そんな査問委員会の言葉に、雪鷹の瞳がギラリと妖しく煌いた。

そして、ゆっくりと部屋の中央へと歩み寄って来た。

すでに動きまでもが幽霊染みて見えてしまう。

「へぇ〜、そういう事言うんだ。分かったよ。それじゃ、これ使うしかないね」

少し残念そうな口調で言うが、雪鷹の表情は一切そう思っておらず、逆にとても楽しそうな表情を浮かべていた。

『な、なんだ?』

雪鷹の笑みに査問委員会の面々が後退さる。

「アンタたちって、妻子いるよね?」

雪鷹の言葉に全員が困惑する。

テレビに映る査問委員会の面々も困惑しながら頷いた。

困惑する面々を嘲笑うかのように、雪鷹の口角が上へとつり上がって行く。

その表情をまた不気味に思える。

「遊月のアンジェちゃん・・・・」

『ギクッ!?』

雪鷹が何かを呟くと、それが聴こえた査問委員会の連中の額に汗が滲みだした。

その反応を見た雪鷹は愉快そうに微笑んだ。

傍から見ている俺たちは何が起きているのか全く分からないでいた。

そんな俺たちを無視して雪鷹は映像の中で震えている査問委員会の人たちを見ながら楽しそうにしていた。

「この事、奥様方に報告したら、どうなるのかな?」

無垢な悪戯っ子の様な笑みを浮かべ、雪鷹は画面を見つめた。

しかし、画面の向こうにいる査問委員会の面々は蛇に睨まれた蛙のようにカチカチに固まって震えていた。

俺の隣で状況を理解できていない十代が翔と顔を見合わせ、首を傾げていた。

「“僕”の提案、受けてくれる?」

雪鷹が可愛らしく首を傾げ、満面の笑みを浮かべ査問委員会にお願いした。

いや、お願いではなく“命令”だな。

首を傾げていた十代と翔が雪鷹の一人
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