暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第7話 退学宣告? 翔の決意の炎
[3/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
あるのなら、俺の事を非情で冷徹だと思うだろう。

命を懇願する塊たちの姿に、直哉は憐れむような視線を送った。

そして、俺はゆっくりと瞼を開けた。

「消え失せろ・・・・」

ナイフの様な鋭利な言葉が部屋中に木霊する。

塊たちが必死に助けてくれと懇願するように蠢く。

必死その物の様に俺と直哉は哀れを通り越して、醜さを覚えてしまう。

本当に可哀想だ。

しかし、どんなに懇願されても、俺は奴らを助けたりはしない。

「“殺 れ”」

その言葉が合図となり、巨影の口から青白い閃光が放たれた。

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

閃光に撃たれ、塊たちは悲痛な叫びを轟かせ、霧のように消え去って行った。

閃光が収まると、フィールドには塊たちがいた痕跡は跡形もなく、最初から何もなかったような綺麗さだけがフィールドに残った。

「フッ、これにて仕事は終了。さて、帰りますか」

塊を消し終える、何故そんな顔が出来るのと訊ねられるような満面の笑みを浮かべ、俺は部屋を出て行こうとした。

そんな俺を、直哉とダルキーは心配そうな面持ちで見つめる。

2人が何を心配しているのかは手に取るように分かった。

しかし、その答えを心に仕舞い、俺は歩みを止めることなく廃寮の外へと向かって行った。

side out


side 直哉

ドンドンドン!!

「ここを開けろ!!」

けたたましく鳴り響くドアを叩く音が俺の意識は覚醒させた。

寝起きで不機嫌な眼つきで音のするドアを睨みつけた。

「我々は倫理委員会だ!! 剣崎直哉!! 速やかにこの扉を開けて投降しろ!! さもなくば、このドアを爆破し強行突入する!!」

その言葉に俺はベットから立ち上がり、ゆらりゆらりとドアの方へとゆっくり歩み寄って行った。

昨夜の事もあり、今の俺の気分は最悪だった。

ドアの前に立ち、不意に俺は昨夜の廃寮での事を思い出した。

怯える塊たちを葬り去る時の雪鷹の表情。

あの時、確かにアイツは・・・・・・。

「“笑っていた”」

ドンドンドンドン!!

「剣崎直哉! ここを開けろ!!」

そんな俺の呟きを外からの騒音が掻き消した。

その喧騒に憤りを感じ、俺は眉間に皺を寄せた状態で扉を開いた。

「はい、何でしょうか?」

嫌悪感を顕わにして俺は倫理委員会の隊員たちに応対した。

失礼な俺の態度に、倫理委員会のリーダーと思われる女性の眉間に皺が寄る。

「剣崎直哉だな! 校長室まで一緒に来てもらおう!!」

その言葉と共に隊員たちが俺の周りを取り囲む。

そして隊員2人が拘束するかのように俺の両腕を鷲掴みにする。

その行動
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ