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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第6話 廃寮 現れるイレギュラー
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徐々に形を成して行き、直哉のフィールドに二足歩行の小さな未確認生物が姿を現した。
「チッ、私はこれでターンエンドです」
修道士 LP2600
手札0枚
フィールド モンスター《冥府の使者ゴーズ》《カイエントークン》
魔法・罠0枚
イーバトークンの登場に修道士は忌々しげに舌を打つ。
帰還によって強制的に召喚させられたゼータ・レティキュラントが再び光の球体になり、天井に空いている異次元のゲートの中へと戻って行った。
しかし、修道士は心の中で呟いた。
「(フッ、お互いに手札はゼロですが、フィールドのアドバンテージは私の方が有利! 彼がこの状況を覆すカードを引くなど、そんな都合よくいくはずがありません)」
闇の中から直哉を見つめ、修道士は笑みを浮かべた。
「俺のターン・・・・・・」
手札ゼロ、フィールドには攻守500のトークン1体のみ、魔法・罠のセットカードもなし、向かい合う修道士のフィールドには、攻撃力2700のゴーズが1体と攻撃力1400のカイエンが1体。
そして、自分のライフは1300。
どちらで攻撃されても直哉の敗北は免れない。
絶望的な状況に、カードをドローする直哉の手に震えが走る。
今までのデュエルとは違い、このデュエルで負ければ、自分は“死ぬ”。
初めて感じる死への恐怖。
恐怖が精神を汚染していき、直哉の全身を震えが襲った。
その時だった。
「直哉!!」
「ッ!?」
自分の後ろで叫ぶ雪鷹の声を聞き、直哉は後ろを振り返る。
「諦めるな!!」
「ッ!」
何気ない声援。
誰でも言える言葉。
でも、不思議と自分を包み込んでいた恐怖が消えていた事に直哉は気がついた。
「(そうだな・・・・・。そうだよな! 俺にはまだ、ライフが残ってる!)」
雪鷹の声援で、直哉の瞳に炎が灯る。
「フッ、何をしても無駄ですよ。貴方の手札はゼロ。フィールドには無力なトークンが1体。対する私のフィールドには、ゴーズとカイエンの2体がいます。どう足掻いても、貴方の勝利はあり得ませんよ」
そう言って修道士は直哉を嘲笑った。
しかし、その言葉が、直哉の中の闘士を更に燃え上らせた。
「俺のターン! ドロー!!」
覇気を感じさせる直哉の叫びが部屋に木霊する。
直哉の勝利を否定した修道士は固唾を飲んだ。
ドローした大勢のまま直哉は沈黙し固まった。
沈黙し固まる直哉の姿を見て、修道士は自身の勝利が確定したと思い笑みを零した。
「ハ、ハハハ、ハハハハハハ! やはり引けなかったようですね! これで、私の勝利です!!」
狂ったように笑いだす修道士。
そんな時、
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