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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第5話 月一テスト 女帝からの挑戦
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けをサボっても俺の成績には響きません」

その頃場に鮎川先生は口籠る。

そしてようやく許可が下りた。

「・・・・わかりました。今回は特別に許可します」

「ありがとうございます」

折れた鮎川先生より許可を頂き、俺は鮎川先生に感謝し頭を下げる。

困った表情を浮かべたまま鮎川先生は奥のデスクに戻って行った。

鮎川先生が奥に行ったのを確認し、俺は頭を上げ影光が眠っているベッドの隣の椅子に腰を下した。

「さて、上手い事言ったけど、試験終了までどうするかな」

そう言って俺は天井を仰いだ。

看病を口実に筆記テストをパスしたが、それから先の事を俺は全く考えていなかった。

筆記テストの時間は大体45分。

その間、なにもしないで居られるほど俺は大人しくない。

「よくもまぁ、あんな恥ずかしいセリフが言えるね」

そんな事を考えていると、目の前で眠っている影光の口が動いた。

「なんだ、聞いていたのか殺姫」

俺は別段驚く様子を見せず、殺姫に対応した。

俺の言葉に殺姫は閉じていた右側の瞼だけを半分開いて俺の事を見た。

「うん。僕はアヤメと違って、内に居ても外の会話が聞こえるんだよ」

「そうか。なら話が早い。俺があの時言った言葉は、嘘でも冗談でもないぜ? お前が影光を乗っ取ろうとすれば、俺は迷いなくお前を殺す」

俺は殺気を籠めた眼差しを殺姫に向ける。

そんな俺の殺気に、殺姫は両目を見開いた。

そして、鋭い眼差しで俺を睨み返した。

保健室の中、俺たち二人の周りだけがあの時の雰囲気で覆われた。

「殺れるものなら、殺ってみなよ」

口元に笑みを浮かべ悪態をつく殺姫。

そんな殺姫の態度を見て、俺は会ってまだ間もないのに彼女らしいと思えた。

俺はフッと笑みを浮かべた。

「なんてね」

「へ?」

俺の言葉に殺姫は素っ頓狂な声をあげた。

「殺しはしないさ。ただ、影光の体から出て行ってもらうだけさ」

「? 同じ事でしょ?」

俺の言葉の意味が分からず殺姫は首を傾げる。

「いや、全然違う」

そんな殺姫の言葉を俺は否定した。

「何が?」

言っている意味が分からないと、殺姫は額に皺を寄せる。

「殺すっていうのは、殺姫という存在を消し去る事。俺が言っているのは、アヤメと殺姫を分離させるって事」

「!?」

俺の言葉を聞いた殺姫が驚愕の表情を浮かべた。

それもそのはずだ。

この自論は、殺姫の存在を己の身体に住まわせる事を承諾してくれる人物がいなければ成立しない。

しかし、誰が好き好んで凶気と殺意の塊である彼女を受け入れるだろうか?

答えはNOだ。

誰もそんな奴
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