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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第5話 月一テスト 女帝からの挑戦
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、耳元で囁いた。
「落ちつけ。まだこれも観世音の仕業だと決まったわけじゃない」
そう言って雪鷹は目だけを理子たちに向けた。
雪鷹に諭され、俺は腹の底から溜息を外に吐きだした。
「そうだな」
そう言って俺は握り拳をゆっくりと解いた。
密かに話す俺たちを理子たちが怪訝な表情で見つめる。
「2人がこの世界に来る前、最後に覚えている記憶は?」
俺から視線を外し、雪鷹はそう言った。
その言葉に2人は考える素振りを見せた。
そして、先に理子が口を開いた。
「私は、自宅で寛いでいました」
「わ、私も、同じです」
2人とも同じ事を言った。
そんな2人の言葉に雪鷹は何かを再び考え始めた。
俺は雪鷹の耳元で小声で話した。
「何か分かったのか?」
俺の言葉に雪鷹は答えない。
顎に手を置き、何かを考え込み、自分の世界に入り込んでしまっている。
すると、突然雪鷹は考えるのを止め、大きな溜息を吐いた。
「まさかな・・・・」
そう言って雪鷹は頭を掻いた。
俺は雪鷹の言った言葉の意味が分からず首を傾げた。
「何か分かったのか?」
「嫌、なにも」
そう言って雪鷹は言葉を濁し、一歩前に出てアヤメの前に立った。
突然の事にアヤメが戸惑った。
「転生の事は一先ず置いといて、殺姫の事を教えてくれないか?」
そう言った瞬間、アヤメの身体が大きく跳ね上がった。
何かに怯えて身体が震えている。
アヤメは力一杯自分の身体を抱きしめる。
そんなアヤメの心情を俺と理子は容易く読み取った。
殺姫を恐れている。
あの夜、水面のデュエルに姿を現した少女の姿を借りた羅刹。
殺す事を最大の快楽としている狂人。
思い出すだけで胃の中の物が逆流してきそうだ。
理子もあの夜の事を思い出しているのか、表情を歪ませ身体を抱きしめていた。
「殺姫は、所謂、私の裏人格です」
アヤメは絞り出すように呟いた。
その言葉に雪鷹はやっぱりというような表情を浮かべていた。
そして、俺の頭にある名前が浮かび上がってきた。
解離性同一性障害。
解離性障害のひとつで、多重人格とも云われる。
「解離」には誰にでもある正常な範囲から治療が必要な障害とみなされている段階までがある。
不幸に見舞われた人が目眩を起こし気を失ったりするがこれは正常な範囲での「解離」である。
更に大きな精神的苦痛で、かつ子供のように心の耐性が低いとき、限界を超える苦痛や感情を体外離脱体験や記憶喪失という形で切り離し、自分の心を守ろうとするが、それも人間の防衛本能であり日常的ではないが障害ではない。
しかし防衛
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