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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第5話 月一テスト 女帝からの挑戦
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side 直哉

女子寮でのデュエルから一夜が開けた。

俺と雪鷹は今、女子寮の近くの森に居る。

あの夜、水上で出会った2人の女生徒、水瀬理子と影光アヤメの2人をジッと見つめた状態で。

俺たち以外の転生者。

今俺たちの前に居る2人は、俺たちと同じようにこの世界に送り込まれてきた別の世界の人間。

そんな俺たちの視線に理子とアヤメが戸惑った様子を窺わせていた。

「さて、単刀直入に聞くけど、君たちは転生者?」

俺の言葉に二人は素直に首を縦に振った。

「はい、その通りです。そういう直哉さんたちも転生者でしょ?」

俺の言葉に理子が答え、そう訊ね返してきた。

俺と雪鷹は理子の言葉に頷いた。

「観世音」

「ッ!」

突然雪鷹がその名前を口に出した。

俺たちをこの世界に送り込んだ張本人の名を。

自然と俺は拳を握りしめた。

「何ですかそれ?」

雪鷹の呟きに理子とアヤメは首を傾げた。

そんな理子の言葉に俺は耳を疑った。

奴から名を聞かされなかっただけかもしれない。

しかし、あの状況に直面したのなら、この世界に送り込んだ奴の名前だと直ぐに察しがつくはずだ。

しかし、2人は心当たりがないようだ。

まさか推測できないのかと俺は2人を見つめた。

「アンタたちはどうやってこの世界に来たんだ?」

雪鷹が核心をついた。

無駄に遠まわしに聞くより、ストレートに聞いた方が早いと雪鷹は考えたらしい。

そんな雪鷹の質問に2人は顔を見合わせて困ったような表情を浮かべた。

そんな2人に俺たちは怪訝な表情を浮かべた。

「実は、私たちには転生した時の記憶が無いんです」

理子の言葉に俺たちは目を見開いた。

「どういうことだ?」

訳が分からず俺は理子に訊ねた。

しかし、理子はさっきと同じように困った表情のまま答えた。

「私たちは、フィクションなどである神様や閻魔様の力で転生するという体験をしていないんです。勿論、転生する前の世界での生活などは覚えています。でも、私たちがどういった状況からどういう状況になって転生したのか、記憶にないんです」

理子の言葉を聞いて、俺は確認するようにアヤメの方に視線を向けた。

俺の視線に気付いたアヤメは、理子同様に困惑の表情を浮かべ首を左右に振った。

それを見て俺は隣の雪鷹に目を向けた。

雪鷹は何か考え込んでいた。

恐らく観世音の仕業か何かだろう。

そう思うと俺は拳にさらに力を籠めた。

すると、さきほどまで考え事をしていた雪鷹が俺の肩にポンと手を置いた。

なんだと思い俺は雪鷹に視線を向けた。

そんな俺に雪鷹は顔を近づけ
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