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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第5話 月一テスト 女帝からの挑戦
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アヤメの方に顔を向けると、アヤメがPDAを雪鷹に差し出していた。

その姿に雪鷹はアヤメの意図を理解した。

「? もしかして、アドレス交換?」

雪鷹の言葉にアヤメは頷いた。

そんなアヤメの頬は微かに紅く染まっていた。

雪鷹はその事に気付いていたが、その事には触れず自分のPDAを取り出した。

そして、雪鷹はアヤメのPDAを奪うように取りあげた。

PADを取りあげられたアヤメは小さな声をあげるが、雪鷹はそんなこと気にせずリズミカルな指使いでアヤメのPDAのボタンを押し、そのまま奪ったPDAをアヤメに投げ返した。

投げ返されたPDAをアヤメは慌ててキャッチした。

そのまま雪鷹は無言でボートを漕ぎ進め、女子寮を去って行った。

そんな雪鷹の行動にアヤメたちはポカーンという表情を浮かべ、雪鷹が去って行くのをただ見ていた。

その時、アヤメのPDAが振動した。

それに驚いたアヤメが慌ててPDAに目を向けると、画面にメールが一件と表示されていた。

届いたメールを表示すると、そのメールに雪鷹の名前が表示されていた。

「(雪鷹さん!)」

その名を見た途端、アヤメは急いでメールを開き内容を確認した。


from 雪鷹

件名 登録完了

アンタのPDAに俺のアドレスと電話番号を登録しておいた。

アドレス帳を開けば俺の名前があるから、何かあれば俺に連絡してくれ。

それと、話の続きは明日、女子寮の反対側にある森で。

来る際に水瀬も連れてきてくれ。

P.S.貴女に良い夢を・・・・



「雪鷹さん・・・・・・」

メールの内容を呼んでアヤメは頬を赤く染めた。

そしてアヤメはPDAを抱きしめ、雪鷹が去って行った方を見詰めた。

「どうしました?」

「はい?!」

自分の世界に浸っていたアヤメは、突然理子に話しかけられて驚き声が裏返ってしまった。

気がつけば既に十代たちの姿は何処にも無く、明日香たちも戻る準備をしていた。

「大丈夫ですか? 顔が赤いですよ?」

アヤメを心配した理子が顔を覗き込む。

「だ、大丈夫です! さぁ! 早く戻らないと鮎川先生に怒られてしまいますよ!」

そう言ってアヤメは理子から顔を背け急いでオールを漕ぎボートを進めた。

突然ボートを動かした所為で理子はバランスを崩し尻餅をついてしまった。

そんな理子の状態にも気付かず、アヤメはぎこちない笑顔を浮かべたままオールを漕ぎ続けた。

アヤメたちのボートを追うように明日香たちのボートも急いでオールを漕ぎだした。

この後、寮に着いた明日香たちは寮長に見つかり大目玉をくらったと、後に十代たちに愚痴っていた。

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