永遠と一瞬 〜混迷への出撃編〜
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ない姿だった。
(ミシェル…僕がついてる…)
(キッド…また、助けられたな……)
キッドの残留思念が覚醒し、イブリースの口が開き、目が発光した。
「何!?」
エルが手を離し、間合いを取った。
その隙をつき、イブリースは左手を振りかぶった。
「うおぉぉッ!!」
「ネオ・バスターライフル!!」
エルは、慣性が残ったまま、後退しながら肩部のネオ・バスターライフルを放った。
その狙いは正確だった。見事、左腕を打ち抜いた。が、ヒイロは目を丸くした。破損部位から、赤い液体が、血が、吹き出したのだ。
「血だと!?」
「左腕血管閉鎖…神経接続を0.4%カット……コード:ADM」
イブリースの装甲板が数枚剥がれ、全身が淡く発光した。
ミシェルの左目も右目と同じく、白と黒が逆転し始めた。
「う…ぐぅう……う」
「隙だらけだぞ…ミシェル」
エルがイブリースの背後に回り、殴ろうとした。が、ヒイロの左胸部に貫通性の激痛が走った。
イブリースがこれまでより速く動き、右手のパイルバンカーでエルの胸部を貫いたのだ。
「速い…ッ」
エルは、パイルバンカーが刺さったまま、イブリースに百烈拳を浴びせた。
数秒殴り続け、イブリースの両肩を掴み体を固めると、エルの口が変形し、ビーム砲が伸びた。
「エルキャノン!!」
エルの口から、一本の細いビームの糸が伸び、イブリースの左目に命中した。次の瞬間、細かったビームが太くなり、イブリースを吹き飛ばした。爆風が広がる。
「どうだ…」
爆風の中で、光る右目が開いた。
「友よ、力を貸せ!!」
イブリースは、左腕に全身に発生したエネルギーを集中させ、一気に放った。
それは、黄金に輝く巨大な左手になり、エルに向かって飛んでいった。
「な…!?」
エネルギーの左手がエルの胴を掴んだ。
「脱出!!」
エルの頭部が胴から分裂し、爆破から逃れていく。
「エルキャノン!!」
エル・ヘッドが再びエルキャノンを放った。エネルギー不足で、出力は落ちたが、損傷したイブリースの頭部を破壊するには十分の火力だった。
「うわぁああぁあ!!!」
頭部を破壊され、コックピットのモニターがブラックアウトし、ミシェルの意識を遠のけた。
「ま、まだだ…!たかがメインカメラを破壊されただけだ!!」
エル・ヘッドは、戦艦ミーティアの方へ飛んでいく。
「ナナ!!」
「はい、予備ボディを射出しました!」
エル・ヘッドが予備ボディの方へ飛んでいくのを、ミシェルは感覚的に感じ取り、狙いを定めた。
「カシウス準備!!」
コールとともに、イブリースの右腕が変形し、巨大な弓になった。
「エネルギー充填開始!!」
「クッ!!間に合え!!」
「充填完了!狙いは私の感覚にある!!!」
イブリースは、右腕を真上に突き上げた。半身にな
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