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ゲルググSEED DESTINY
第七話 開戦の号砲
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ようやくたどり着いた。レイはコックピットの中でそう呟く。F型に換装して海中を潜行していたレイは敵艦隊を射程距離に収めようとしていた。
勿論、連合艦隊も気づいてはいるし、魚雷やミサイル、レールガンの類で攻撃を仕掛けているものの、元々機動性を高めているレイ機に水中での機動力を損なわないように換装されたF型には当たらない。さらには特殊作戦用ということもあってかレーダーにも映り難く、艦隊から連絡を受け、空中から狙おうとしているウィンダムは中々狙いを定めることが出来ない。
とはいえ、逆に言えばこの機体は機動性の代わりにダメージには非常に弱い。直撃を受ければ一瞬で水圧に飲まれることになるだろう。

「悪いが、俺達も必死なんでな。沈めさせてもらう!」

水中でも使用可能な兵器、レーザーライフルを放つ。レーザーライフルの原理はザフト・連合両軍が使っている水中兵器のフォノンメーザー砲とあまり違いはない。特殊な音波や衝撃波を発生させ、その射角を認識するためにレーザーを放つ。
水中でも使える強力な兵器であり、PS装甲関連の防御も意味をなさない攻撃だ。それが巡洋艦の一隻に命中し破壊される。レイはそのまま移動を続け、巡洋艦の爆発に紛れ込むように身を隠す。これでこちらから一方的に狙い撃つことが出来ると。
このレーザーライフルの欠点は弾数が少ない事とチャージに時間が掛かることだ。威力こそ数ある兵器の中でも高い方に位置するが、連射が効かず、弾の補充も効き辛いことから、こういった水中戦でもない限り、あまり積極的に使用しようとは思わないだろう。
そうして、レイは敵空母に接近するために敵艦を掻い潜り、時には撃沈させていった。








「デイモン級、スヴャトスラフ撃沈!敵の水中用MSによるものと思われます!」

「ええい、厄介な!ディープフォビドゥンはまだ出んのか!」

連合側の母艦に乗る司令官が焦りを見せる。元々使う予定のなかった旧式のディープフォビドンを出す羽目になったのは遺憾だが敵が水中用の機体を用意していた以上、止む得ないことだろう。数も少なく、迎撃される可能性もあるが構いはしない。
先に艦さえ落とせば残った敵を蹴散らすことなど容易い。本命の準備は整いつつあるのだから。

「ザムザザーの発進準備はどうなっている?」

「はい、いつでも行けるとのことです!」

「ふふ、良し出撃させろ。MSなど最早時代遅れだと言うことを教えてやるがいい!」

この血に染まる海戦はこれからが本当の正念場となるのだろう。

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