暁 〜小説投稿サイト〜
駄目親父としっかり娘の珍道中
第39話 ゲームは一日一時間って言うけど、実際守ってる奴って居ないよね?
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お互い苦労しているようだ。

「ザッフィー、お前なんで犬の姿アルかぁ?」
「この方が色々と都合が良いらしくてな。それに今回の芝居にはどうしても犬が必要と言うのでこうして犬の姿をしているのだ」

 神楽の問いに淡々とザフィーラは答えた。まぁ、ザフィーラの外見は犬と言うよりは大型犬、もしくは狼と取った方が妥当なのだが。

「おい、何か前が騒々しいぞ」

 そんな中、ヴィータは自分達よりも前でこれまた騒がしい人だかりが出来ているのを発見する。
 もしかして、また誰かがお涙頂戴の芝居を売って横入りしようと企んでいるのではないだろうか。
 期待と不安を胸に一同が横入りも兼ねてその輪の中へと入る。

「ねぇねぇ、お婆ちゃん。お婆ちゃんのお口は何でそんなに大きいのぉ?」
「あ〜、それはですねぃ。お前を一口で食っちまう為でさぁねぃ」
「いやあああああああ! 狼ぃぃぃぃぃ! 助けてポリィィィィス!」

 其処で展開されていたのは今までのお涙頂戴なシーンとは掛け離れた酷い場面であった。
 話的には赤ずきんちゃんをやってるようだが、肝心の赤ずきんを近藤が演じており、そして狼役を何故か沖田が熱演しているようでもある。
 当然そんなクオリティの低い演技にオタク達は感銘など受ける筈もなく、誰もが集まったは良いがどうリアクションしようか困り果てている場面だったりした。

「何やってんだてめぇはぁぁ!」
「貴様それでも警察かぁぁぁ!」

 そんな近藤に向かい銀時とシグナムのダブルキックが炸裂する。それを食らい「ごふぅっ!」と声を挙げて倒れ込む近藤頭巾。

「いたた……む、其処に居るのはシグナム殿達に万事屋! お前等一体何しに来たんだ?」
「その台詞をそっくりそのままバットで打ち返してやるよ。てめぇらこそこんなとこでそんなクオリティの低い芝居やって何してんだよ?」

 流石にあのクオリティの低い赤ずきんを見せられたせいか結構苛立っているらしい。あちこちに青筋を浮かべながら銀時が問いただしてきた。

「なぁに、単に横入りする為に一芝居打ってるだけでさぁ」
「総梧ぉぉぉ! 其処はもう少しソフトに言おうよ! 何か言い方ってのがある筈でしょ?」
「生憎ですが近藤さん。俺としちゃそんな回りくどい言い方は御免でさぁ」

 所詮は沖田であった。

「芝居云々は良いとして。何でてめぇが赤ずきんやってんだよ! てめぇじゃ赤ずきんじゃねぇよ。ゴリラずきんだよ! 寧ろてめぇが狼食う側じゃねぇか!」
「しょうがないでさぁ。何せ近藤さんは幼少の頃演劇で花形とも言われている【やられ役A】を熱演した程の演技派ですからねぃ」
「演技派でも何でもねぇよ! ってかやられ役Aってなんだよ! 殆ど使い捨てキャラじゃねぇか!」

 そんな感じで騒がしく
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