第0章 転生世界のチャイルドドラゴン
第2話 天龍との会話、そして目覚めた力
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いを繰り返しているうちに喧嘩の原因などすっかり忘れてしまった。今となっては何が事の発端だったのか、少しも思い出せん』
……ちょっと待て。てこと何か。原因も思い出せない喧嘩を千年間もずっと続けてるってのかこいつら?もしかしてドラゴンて馬鹿なのか?
「…よく飽きないな。お前ら」
呆れた声でそう言う俺にドライグは自嘲するように答える。
『ま、他にしたいこともなかったしな』
これは今の内にちゃんと言っておいたほうがいいな。こいつには悪いけど。
「ドライグ、お前には悪いが、俺はそんな理由も思い出せない喧嘩に付き合うつもりはないからな。俺はこの力を別の目的のために使う」
俺の断固とした宣言にドライグは軽く驚いたような感じだった。
『…ほう。では相棒、お前はなんのためにこの赤龍帝の力を使うのだ?』
…俺が力を使う目的。…そんなの決まってる。
「俺はこの力を…守るために使う」
『……守るため?』
「ああ。俺は、自分が守ると決めたものを守るために、自分が救うと決めたものを救うために力を使う。傲慢だろうと、独善だろうと構わない。俺はそう決めたんだ」
そう。あの時に……そう決めたんだ。
「それにさ、お前だっていい加減理由も分からない喧嘩を続けるのは嫌だろ?だったらさ、今度は俺と一緒に誰かを守るために戦ってみないか?」
『誰かを守るために…か。そんなことを言う宿主はお前が初めてだ。今までの連中は皆、赤龍帝の力に溺れてただ暴れまわるだけの奴らだったからな。今度の相棒は随分と変わっている。だが、面白い。守るために戦うか。確かにそれも一興だな』
愉快そうなドライグに俺もつられて笑ってしまう。どうやら賛同してくれたようだ。
「というわけで、これから宜しくなドライグ」
『ああ。こちらこそな。相棒』
こうして、俺とドライグはこれから共に生きていく相棒になったのだ。
『さて相棒。さっそく神器を発現してみたらどうだ?俺を目覚めさせることが出来たんだ。お前なら簡単だろう』
そう言われて俺は確かにこういうのは早い方が良いだろうと思い、ベッドから降りて部屋の真ん中に立つ。
「それで神器の発現て如何すればいいんだ?」
『自分が一番強いと感じるものを心の中で想像してみろ。お前ならそれで十分なはずだ』
一番強いと感じるものか。その時俺は前世でやったあるゲームのキャラクターが言っていた台詞を思い出していた。
『イメージするものは、常に最強の自分だ』
最強の自分。俺は目を閉じて意識を集中させイメージを形作る。イメージするのは…最強。イメ
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