暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第35話 白銀と漆黒W
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 醜悪のサンタクロース、ニコラスとの一戦。

 確かに、年一のBOSSと言っただけのことはあった。その何度も変わった攻撃パターン、防御に移行する瞬間。ランダム仕様の中にも、必ず法則性はある筈なのだが、それでも 変わり続けている。
 だからこそ、リュウキは何度も視て(・・)そして解析の修正をし続けた。
 
 弱点(ウィークポイント)まず 見抜いたリュウキは、それを伝え、キリトの正確さと何よりかなりの反応速度で穿つ。
 この世界で、最前線は勿論、それ以外でも様々な場所で プレイヤー達を見てきたが、この速度を上回っている者には会った事は無い。最早全プレイヤー中NO.1だろう。

 そして、全てを見透かす《眼》を持つリュウキ、何よりも早い《反応速度》を持つキリト。

 2人の最大の武器を合わせ、息のあった連携を見せる、魅せ、続ける事で、2人とも、かなりダメージを被ったが、ニコラスの討伐には無事に成功した。

 以前までのキリトであれば、『生きていたな』と思わず言ってしまっただろう。あの日、皆を失い 己の命を軽んじてしまっている部分があったから。
 だけど、今はそうは思っていない。約束を、したから。
 リュウキは、何も言わず、ただ 頷いていた。


 そして。まるで、最初からそうなる事が決まっていたかの様に。
 その《アイテム》はリュウキではなく、キリトにドロップしたようだ。拍子抜けする程、あっけなく現れた。

アイテム名《還魂の聖晶石》

「キリト……」

 リュウキは、キリトを見ると、キリトは頷いた。目の前にあるのは、求め続けてきたアイテムだ。そして、はやる気持ちを抑えつつ、その宝石をワンクリック。ポップアップメニューからヘルプを選択する。
 そこには解説が書かれているからだ。あの謳い文句の情報が本当なら、書かれている筈だから。

「テツオ……ササマル……ダッカー……」

 キリトは嘗ての仲間の名を呟く。目の前で砕け散ってしまった仲間の姿を。これで助けられる事ができるなら。年に1つしか得られないアイテムだとしても、例え、何年かけてでも。

 《全員》を助け出すと心に誓っていた。

 初めてのギルド。そのアットホームな暖かさをくれたギルド。直ぐに仲間と迎えてくれたギルドの皆を。


「ッ……!」


 そして、アイテム詳細を確認した瞬間。キリトの表情に絶望が写されていた。
 僅かに起こした身体も、また、膝をついてしまう。そのヘルプのところには、馴染んだフォントで簡素な解説が記されている。

 可視化された詳細が書かれているウインドウは、リュウキも勿論確認した。

「………とってつけた……後付……だろ。これ」

 リュウキも……思わず、そのアイテムを解説ごとぶった斬り
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