暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
災厄の厄災
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の上ってことは運営サイドの人?何だかミステリアスな話だネ?」

興味を引かれたらしく、アリシャ・ルーが大きな眼をキラキラさせながら言う。だがすぐに耳と尻尾を力なく伏せ、申し訳なさそうに

「でも………攻略メンバー全員の装備を整えるのに、しばらくかかると思うんだヨ…………。とてもじゃないけど、一日や二日じゃあ………」

「そうか………そうだよな。いや、俺もとりあえず樹の根元まで行くのが目的だから…………あとは何とかするよ」

キリトは小さく笑うと「あ、そうだ」と何かを思いついたかのように左手を振った。出現したウインドウを手早く操り、かなり大きな皮袋をオブジェクト化させる。

「これ、資金の足しにしてくれ」

そう言って差し出した袋は、じゃらりと重そうな音からしてユルドが詰まっているようだった。

受け取ったアリシャは一瞬ふらついた後、慌てて両手で袋を抱えなおし、ちらりと中を覗き込んで────眼を丸くした。

「さ、サクヤちゃん。これ………」

「ん…………?」

サクヤは首を傾げ、右手の指先を袋に差し込む。つまみ出してきたのは、青白く輝く大きなコインだった。

「うぁっ………」

それを見た途端、リーファは思わず声を洩らした。

二領主は口を開けて凍りつき、背後で事の成り行きを見守っていた十二人の側近達からも大きなざわめきが上がる。

「十万ユルドミスリル貨?これ全部……!?」

さすがのサクヤも、掠れた声で言いながらコインを凝視していたが、やがて呆れたように首を振ってそれを袋に戻した。

「これだけの金額を稼ぐのは、ヨツンヘイムで邪神クラスをキャンプ狩りでもしない限り不可能だと思うがな………。いいのか?一等地にちょっとした城が建つぞ」

「構わない。俺にはもう必要ない」

キリトは、本当に何の執着もなさそうに頷く。その横で、レンも「そうそう」と言いながらウインドウを開いた。

途端に、ぐわらんごわらんと重そうな音を立てながらレンの目の前に、ギラギラとした強烈な光を放つヘビーアーマーや剣やらが幾多も出現した。

太陽の光を反射するその重厚な表面から、かなりのレアリティを持っているのが窺える。

「こ、これは…………」

「さっきのサラマンダー達のだね。なんかさっきから体が重いと思ってたら、アイテム許容量ぎりぎりだったんだ。僕にはどう考えてもいらないし似合わないから、おねーさん達にあげるよ。売るなり装備するなり、好きにしてくれて構わないからさ」

絶句する領主と側近達に向かって、レンはあっけらかんと言った。

手元の袋と超高級武具類の山に視線を言ったり来たりさせていたサクヤとアリシャは、ほぅーっと深く嘆息してから顔を上げた。

「………これだけあれば、かなり目標金
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