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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick@02_賭けろよ、あんたの誇りを
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メートルほど。
どちらかといえば中距離ともいえる空間は信乃にとっては不利だ。

だが、そこから一歩も動かず、動く気配すらなく神裂を見ている。

「そうですね。作戦を変更します。このまま攻撃しても私の攻撃は届かない。
 だから私は、あなたの攻撃を効かない状態になります」

「攻撃が効かない、ですか。何を言ってい!? ようやく本気になりましたね!!」

神裂が言い終わる前に、信乃は集中力を今以上に上げて目を碧色に変える。
だがすぐに攻撃をすることはなかった。戦いの最中だというのに呑気に話を始めた。

「あなたに助けられて以降の3年ほど、私は世界を旅してきました。
 そこで本当にいろんな体験をしてきましたよ。
 手紙で色々と報告してきましたけど、実はまだ秘密にしていた事があります。
 
 いえ、正確には秘密ではなく言えなかった事ですね。
 自分の先祖について、驚くべきことを知ってしまいましたからね・・・・」

信乃は暗い顔をして神裂を見た。

「・・・・それは今、言うことなんですか?」

「まぁ、聞いてくださいよ。本当にびっくりしたんですから。

 実はですね、私の先祖なんですけど、何と妖怪“ぬらりひょん”だったんですよ」

「「は?」」

驚いたのは神裂だけでなく後ろの上条もだった。

「いえね、神様がいるなら、悪魔もいるんじゃないかって思ってたんですけど。
 まさか自分に流れている血に人外のものが混ざっている事にはショックを受けました。
 
 この碧い眼も、それが理由みたいです」

「ですから、それは今言うことなんですか!? ふざけている場合ではないですよ!!」


 七閃


神裂は斬撃を飛ばした。
そしてその斬撃の全てが信乃の姿のど真ん中に当たり、手足が胴体から離れた。

「にしおりーーーー!!」

「な、何故避けないんです!?」

上条は叫び、神裂は驚いた。真正面からの攻撃だから避けると思っていた。
しかし致命傷に、即死になるほど真正面から攻撃が当たった。

だが貫かれた信乃の姿は、斬撃の余波が無くなると同時にゆっくりと煙のように
元に戻っていく。10秒ほどすれば元通りの五体満足の姿になっていた。

「き、効いていない!?」

「西折、おまえ・・・・・」

攻撃が当ったことに焦った神裂は、信乃が無事である安堵よりも、
それ以上に不明な技を使った事にさらに焦りを加速させた。

「ぬらりひょんの血をひく者の技、≪鏡花水月≫です。
 これが発動している間は鏡に映った花に触れることができないように、
 水面に映った月に触れようとしたときに波紋が立って消えるように、
 どんな攻撃さえも私には通用しない」

「ぬらりひょん・・・・そ
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