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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick@02_賭けろよ、あんたの誇りを
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めた。

「「!?」」

信乃が近づいていた事に全く気付いていなかった2人は同時に驚く。
しかし女性は驚きで固まることはなく、激情のままに4発の蹴りを続けて蹴りつけた。

その全てを腕を使いガードした信乃だが、蹴りは一撃一撃が女性から出しているとは
信じられないほど重く、鍛えている信乃ですら気を抜いたらガードごと飛ばされるほどだ。

蹴り終わった後、女性は少し冷静になったのか、または攻撃が通用しないことに
警戒したのか、蹴りかかったときと同じように一歩で数メートルを飛び、後ろに下がって
距離をとった。

「だれですか!? 邪魔をしないでください!!」

信乃は腕をおろし、女性を真正面から見る。
頭をガードしていた腕をどかしたことで彼女に自分の顔を見せた。

そして女性は一瞬歯ぎしりをした。

「すみませんね。このあたりに変な感じがしたので寄ってみれば、
 なんとまぁ、顔見知りの人が戦ってるじゃありませんか。

 私個人としては喧嘩を止めるつもりはないですけど、
 一応は風紀委員(ジャッジメント)ですから乱入させてもらいました」

「おまえ、何でこんな所に!? つか、この状況で呑気な言い方だな・・・」

信乃の後ろにいるツンツン頭の少年、"上条 当麻"(かみじょう とうま)は
知り合いに会った驚きと共に、殺伐とした雰囲気の中で笑顔を浮かべてしゃべる少年に
呆れていた。

「それにしても久しぶりですね」

信乃は神裂から目を離さず、後ろの上条を見ずにしゃべる。

「あ、あぁ。デパートの爆破事件以来だから、1カ月ぐらい会ってなかったか?」

「本当に久しぶりですよ。あれこれ1年ぶりじゃないですか。
 ねぇ、"神裂 火織"(かんざき かおり)さん?」

上条を見ずにしゃべったのは当然。話し相手は彼ではなく彼女だった。

「・・・・・ええ、学園都市に来ているとは聞いてましたが、こんな場面で
 会うとは全く思っていませんでした」

「お、お前ら知り合いだったのか!?」

「彼女は私の恩人です。私が今ここに生きているのも彼女のおかげですよ」

友好的な表情を浮かべる信乃と違い、神裂は少年2人を睨んでいる。

「私の邪魔をするんですか?」

「邪魔をするつもりはありませんよ。ですが、まずは事情を説明してもらえませんか?
 もしかしたら手伝えるかもしれませんし、何より争いはよくありませんよ」

「あなたには関係ない事です。引っこんでいてください!」

相も変わらず、信乃と、その後ろの上条を睨みつける。

「・・・・神裂さん、私はあなた達の所でお世話になったのはたった半年ほどです。
 しかし、あんたの性格を、争いが嫌いということをよく知っています。


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