第三話
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」
「ええ。彼女はまだそこにいると聞いています。革命軍も彼女の対応にかなりの戦力をつぎ込んでいると聞いていますから」
「つまり、手伝ってもらうわけですね映姫様」
「仲間になってもらえるかどうかはわかりませんが、話だけは聞いてくれるでしょう。それに、少しばかり協力していただきたいこともありますし」
映姫はそう言って真剣な顔になっていた。
「……?」
「それは合えばわかります。では行く前にこれを」
映姫はそう言うと、俊司に旅人が着るようなフード付きコートを手渡した。
「これは?」
「あなたは死んだんです。つまり、革命軍はあなたが目の前に現れることがないと考えているはずです。それはこっちにとって都合が良く、あなたにとっても大きなアドバンテージとなっているはずです」
「それはそうですけど……つまり正体を隠せというわけですか?」
「そういうことです。あと、これまで行動を共にしていた方々とも、当分は接触せずに別行動で行きたいと思います」
「え……あ……はい」
そう言われた瞬間、俊司は表情を濁らせていた。
あんな別れをしてしまったのだ、今すぐにでもあって謝りに行きたいのだろう。それは映姫にも分かっていた。だが、急に彼女達の状況が変化してしまえば、革命軍もそれ相応の対応をしてくるだろう。
今の革命軍は士気は高まっているが、その分つけ入るスキもあるはず。映姫はそれを利用したいと考えていたのだ。俊司にそれを伝えたのは、それを生かすためしかたがないことだったのだ。
「気持ちはわかりますが、しばらくは辛抱してください」
「……わかりました」
「ありがとうございます。さて……そろそろですね」
映姫はそう言うと、すたすたと歩き始めた。小町も軽く深呼吸をしたあと、ゆっくりと歩き始める。
これからが新しい戦い……第二ステージが始まる。俊司はもらったコートを着ると、覚悟を改めてからその足を動かし始めた。
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