暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic17非情なる真実〜5 of PentacleS〜
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フェイトちゃんを人質に取られたことでジュエルシードをプレシアさんに全部渡して、そしてグランフェリアさんの、人を傷つけることの出来る物理破壊設定の魔法によって殺されたっていうのが、私たちに隠していた話。
けど生きていた。普通なら死んでもおかしくない怪我をしたのに、どうやって復活したのか。それにフェイトちゃんの真実を得た情報力。それらから他のテスタメントが動いているんじゃないかって、クロノ君は考えたみたい。
「どちらにしろテスタメントは動くはずだ。いま僕たちがこうしている間も何かを企んでいるかもしれない」
「うん。だからさっさとプレシアを捕まえる。あの子より早くジュエルシードを確保する!」
「「「うんっ!」」」
シャルちゃんの言葉に私たちは強く頷いて応える。走り続けて少し。通路とその先の空間を仕切る扉をシャルちゃんが「おらぁぁっ!」豪快なフルスイングで破砕した。
「お出ましだよ!」
扉の先、甲冑姿の巨人が部屋いっぱいにひしめき合っていた。部屋の奥、上階・下階に続く階段が見える。地下に行けば、プレシアさんの所へ着くはずだ。全部倒すのには骨が折れそうだけど、ここで足止めを受けてる場合じゃないのは判る。“レイジングハート”を握り直しているところに「うじゃうじゃと出て来ちゃってさ。ホント面倒」シャルちゃんが一歩二歩と前に躍り出て行った。
「ちょっと暴れてやりましょうかね。わたしが道を拓く。別に全部倒す必要ないしさ。みんなはわたしの後をついて来て」
「アレをやる気か。ま、下手に魔力も消費しないし、それで行こう」
シャルちゃんとクロノ君の会話について行けず、私たちは黙って見守る。シャルちゃんは「よしっ!」と気合を入れて、“キルシュブリューテ”を正眼に構えた。ゾワッと体が震えた。どうしてか判らないけど、シャルちゃんの纏う空気が変わった。
「剣神モード・・!」
――閃駆――
そう呟いたかと思えば、シャルちゃんの姿が残像を残して掻き消えた。遅れてキン、キン、キン、って金属音が目の前から連続で聞こえてきた。何事かと思えば、甲冑の巨人が次々と縦に横に斜めに真っ二つに斬り裂かれて崩れていく。
「イリスにはある能力が生まれつきあるんだ。絶対切断アプゾルーテ・フェヒター。魔力を使わずして彼女が手に持つ武装――刃物に限るが、その切断力を極限にまで上げる。魔法はもちろんアースラなどの次元航行船にも使われている特殊合金すらも紙のように切り裂くことが出来る」
「それってほとんど無敵じゃない!」
「うん。初めからその能力を使ってれば、テスタメントちゃんの強力な魔法にも対処できてたよね」
アリサちゃんとすずかちゃんの言う通りだ。魔法でも簡単に斬れちゃうんなら、まさしくシャルちゃんは最強かも。でもクロノ君は
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