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Epic17非情なる真実〜5 of PentacleS〜
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それに。20年以上って時間が経ち過ぎてる。どれだけの秘術や技術でアリシアを蘇らそうとしても上手くいくわけない!」

『断言するじゃない。管理局の騎士がどんな高説を垂れるか、聴かせてもらうわ』

「フェイトがアリシアに似ないのは当たり前。個人がその個人足らしめるのは記憶じゃない、魂だもん。人格は、記憶じゃなくて魂の色にして精神の形。その両方がすでに存在していない、体だけの人間のクローンを生み出したところで同一人物にはならない」

そこで一度区切ってフェイトをチラッと見、プレシアに言ってやる。

「生まれるのは、どうしたって記憶を共有しただけの歳の離れた双子の妹だ!」

『妹・・・!?』

プレシアはなんか驚いたように目を見開いて、何かを思い出そうとしてるのか眉を寄せた。でもすぐに首を横に振って、キッとわたしとフェイトを睨んできた。結構な敵意を籠めて。

「だからプレシア。あなたがこれから何をしようともアリシアは帰らない! それこそ神様の奇跡くらいしか蘇らせる方法はない。でもそんなものは存在しない! もう自分を赦して、アリシアを解放してあげて! そしてフェイトを認めてあげて!」

次から次へとわたしの知らない知識が溢れて来た。気味悪がる前にそれをそのまま伝えたんだけど。プレシアは黙ったままわたし達を睨み付けている。嵐の前の静けさか、それとも解ってくれたのか・・・さぁ、どっち?

『フフ、フフフ。ハハ、アハハハ・・・アハハハハハハハッ!』

どうやら前者のようだったみたい。狂ったかのように大声で笑いだすプレシア。

『面白い、実に面白い話だったわ! だったら私は神の奇跡を起こして見せるわっ! いいえ! 私が神になって、アリシアの魂を呼び戻し、この綺麗な体に入れ直す! そうよ! アルハザードに眠る秘術の中になら、神へ至る儀式があるかもしれない!』

本格的におかしくなってしまった。神の奇跡、なんて言うんじゃなかった。

『だからフェイト。あなたはもう要らないわ。さっさと私の前から消え失せなさい!』

しまった。ここでフェイトの心への攻撃が再開されてしまった。食い止めようにもプレシアはそれを許さないとばかりに大声で攻撃を続ける。

『最後に良いことを教えてあげるわフェイト。あなたを作り出してから今日、この瞬間までずっと・・・大嫌いだったのよ!』

完全にフェイトの心を砕く一言を、フェイトが母親だとずっと慕ってきたプレシア本人が告げた。フェイトは手から待機形態の“バルディッシュ”を落とし、力なくその場で崩れ落ちた。咄嗟になのはとアルフが支えたけど、俯くフェイトからはもはや気力なんてものが根こそぎ無くなっていた。

「ちょっ、うそ、なにこれ! 庭園内に魔力反応が次々と発生!」

「魔力反応、いずれもA
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