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Magical Girl Lyrical NANOHA− 復元する者 −
第6話 母の願い・妹の誓い
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ら言え……。僕が母さんや兄さん達の分まで側に居てやる。
誰もいない公園のブランコ。
一人寂しく、過ごしていた日。
わざわざ、葛葉は迎えに来てくれた時に告げられた言葉。
とても嬉しくて泣きそうになった。
それから、葛葉は家の手伝いの傍ら、私と一緒にいてくれた。
寂しさも悲しみも少し和らいだ。
お父さんも、その頃になりと快方に向かい始め、慌ただしく、緊張していた家族の中も落ち着き出した。
そんな時、お母さん達が私に頭を下げて謝ってきた。
ー寂しい思いをさせてゴメンね……と。
いきなりの事に私は困惑したけど、何となくお母さん達が私の想いに気付いた理由に行き着いた。
私の想いに気付いていたのは、あの中で1人だけ。
高町 葛葉、只1人だ。
当の本人は、追及を嫌い、その日は何処かに出掛けていた。
一緒に居てやると言いながら、なんと薄情なんだと思ったが、今では私にお礼を言われるのが分かっていて、照れ隠しに逃げたのだと思う。
結局、あの時の感謝の気持ちも私は伝えられていない。
ー1人にしないでくれてありがとう。
その一言が言えずにいる。
あれから、4年経ち、今さらながら気恥ずかしくて言えない。
本人は礼を言われる事でもないと思って、既に過去の出来事を忘れている可能性もあるため、礼を言って、そんなこと有ったっけ?…と返されるかもしれないのが悲しい。
だからこそ……。
(最初は頼ったけど、やっぱり駄目なの!……出来うる限り、葛葉に迷惑かけないようにしないと!)
当初、落胆したが、今は関わって欲しくなかった。
手伝わないと言いながらも、あの優しい兄は自分を助けに来てくれた。
……強くなりたい。
守られるのではなく、護れる様に。
葛葉の負担に……彼の愛する平穏を壊さない様に。
そして、あの子……金髪の少女と話をしたい。
そのためには、もっと……魔法の練習を積まなければならない。
(なんで、あんな寂しくて、悲しそうな瞳をしているのか……その理由を聞きたい)
自分が落とされた日。
最後に見た表情と呟き。
ーーゴメンね。
確かにそう聞こえた。
自分に謝る言葉。
戦っている時は、無表情で淡々と攻撃してきていたが、その時だけは悔やむ様な感情がみてとれた。
知りたい。
何故、ジュエルシードを集めるのか。
何故、そんな悲しい瞳をしているのか。
だからーーーー。
「サクラちゃん、ユーノくん、レイジング・ハート……」
「ん?」
「なに?」
『はい……』
なのはは考え込んで、俯かせていた顔を上げる。
目の前には、微笑んでいるサクラがいる。
ユーノも名前を呼ばれ、なのはを見詰めている。
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