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Magical Girl Lyrical NANOHA− 復元する者 −
第6話 母の願い・妹の誓い
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ね?レイジング・ハート」
『全力にて承ります』
愛機の相槌に笑みを溢し、目の前、周囲を高速で飛び交うスフィアを見る。
内心の不安を消すために一度息を吐く。
思考を落ち着かせ、冷静にしないと誘導弾は操れない。
未だかつてない程、集中していく。
「それじゃあ、いくよ・・・・用意、スタート!!」
ユーノが声高に訓練の開始の合図をする。
それと共になのはも「シュートっ!!」という気合いが篭った声を吐き、操作弾を撃ち放つ。
桜光の魔力弾が同じ色のターゲットスフィアを撃ち抜いていく。
「良いよ、なのは!その調子!」
「う〜……」
なのはが眉間に皺を寄せ、苦悶の表情を見せる。
サクラの操るターゲットスフィアの速度は、なのはが撃ち落とせるギリギリの速度を維持している。
彼女の思考と集中は操作に全て を向けているため、ユーノの合いの手に返す余裕もない程だ。
「なのはちゃん、操作ばかり意識しても駄目なんだよ〜」
そう言って、サクラはスフィアの一つの方向をなのはに向ける。
自分に接近してくるスフィアに慌て、迎撃の為に咄嗟に操作弾の一つを呼び戻すが、間に合わず……スフィアはなのはの額に直撃する。
「あぅ!?」
「なのは!?」
スフィアの直撃により、尻餅を付き、なのはの集中が途切れると同時に誘導弾が消える。
ユーノが声を上げ、なのはに近付いていく。
スフィアがなのはに直撃したのを見て、サクラはまだ周囲を駆け回っているスフィアを消す。
尻餅ついて座っているなのはをユーノが心配そうに見上げている。
そんなユーノになのはは笑いかけながら起き上がる。
サクラがゆっくりと二人に歩み寄ってくる。
「大丈夫?なのはちゃん?」
「う〜、酷いよ……サクラちゃん、いきなり・・・・」
「サクラ、スフィアは周辺に移動させるだけで良いって言っただろう?」
「そうだけど……実戦を意識させるなら、こっちも攻めていかないと只の的当てゲームにしかならないよ?相手は動いて、かわして、攻めてくるんだよ?」
ユーノがサクラの咄嗟の指示にそぐわない行動をたしなめる。
サクラもユーノの指導方針を概ね理解はしているが、実戦には適さない。
なのはをゆっくり、安全に体にも負担を掛けずに育てるならば、それで良い。
「あの金髪の女の子と互角……それ以上に戦うには並みの努力じゃ追い付かないんだよ」
「それはそうだけど……」
サクラの言い分もユーノは理解している。
あの黒衣の魔導師はその年でかなり力量だ。
なのはが撃墜された日、レイジング・ハートの記録を見せてもらったので断言できる。
才能もあるだろうが、相当な訓練を積んでいる。
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