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別にこうしたくてこうなった訳ではない。
1部
1章
17歳の誕生日
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あり、俺とちがい、成績は非常に優秀だが、スポーツに関しては、全くダメな家型な子である。もちろん部活には入っていない。また、同い年にも関わらず、俺の事を「お兄ちゃん」と呼んでくるカワイ…いやいやいやまぁ普通の妹である。
「席について朝ご飯食べなよ」
なかなか席につこうとしない真琴に声をかけ、コーヒーをすすった。とたん、
「お兄ちゃん!ふられたの?」
「ブーーーッ!」
母さんめ、真琴なんかにしゃべりやがったな。本日二回目のコーヒー吹きをやらかしながら、母を呪いつつ、なんて返答すればいいか考えた結果。
「ん?なんだそれ?お前、寝起きでまだ目が覚めてないんじゃないか?」
いや〜、短時間で考えたにしては我ながら良い回答だな。
「……………」
「……………」
しばしの静寂ののち、
「御愁傷様です…」
「やかましいわ!」
「相手は誰?美鈴?それとも由利香?」
「………」
「ねぇねぇ教えてよ〜」
「………」
いつもならここで、「そろそろ学校に行かなきゃ遅刻するぞ!」なーんて言って話をそらすことも可能なのだが、なにせ、今日は開校記念日なのでこの手は使えない。「クソッ、学校よなぜ今日なんだ?」
と言いつつも、分かっているさ、こんな話題は年頃の妹にとっては、大好物なんだからな。しかも、同い年だったらなおさらだ。
「ねぇ、本当に誰なの〜」
「………」
「早く、教えて〜」
「顔、洗ってきなさい……」
ったく、しつこいのは母親譲りか……。
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