暁 〜小説投稿サイト〜
連邦の朝
番外編B 秘密
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エスターシュは、館内の中に幽閉している吸血鬼姉妹の事を話した。

そして、利用しようと話していた。

その結果、ワイアットがエスターシュに無かった発想をもたらし、二人で計画に肉付けをした。

その内容は、件の吸血鬼を旗本に各亜人をこちら側に引き入れて、戦力化する事。

もう一つは、一定の土地にトリステイン中の亜人住ませ、フランスとドイツにおける、ベルギーの様な存在の建国を任務として、ワイアットに見事命じられていた。

「しかし、こやつらをどう手懐けるかだな…」
エスターシュの目の前には、怯えた様子の吸血鬼がいた。

エスターシュは、どうしたモノかと考えていたのだが、名案が頭から突き抜けるように口から出た。

「貴様らを亜人を束ねる盟主してやる!喜べよ!」
こうして、エスターシュは、キングメイカーの道を進む。

〜数週間後〜

「エスター御父様、準備が整いました。」
明らかに嫌そうな顔をした女が、エスターシュに、向かって苛つきながらそう言った。

「ヴィーよ、これは王の“勅命”なのだよ。だから君も私の様になりきりたまえ。ヴィヴィアン・ド・ジェーヴル よ、君の父も我らが王のお陰で命が救われたのだろう?違ったかな?どうなのだね?ヴィヴィアン・ド・ジェーヴル君?」
エスターシュは、偉い地位に在る者が出す特有の雰囲気で、ヴィヴィアンにプレッシャーを掛けていた。

「たっ…確かにそうで…」
ヴィヴィアンは、エスターシュに気圧され額に汗を滲ませて、答えに困る。

「馬鹿か?貴様は!そんな事で、この勅命がなせるか!ん?」
端から見れば気付いただろうが、エスターシュはふざけて強く言ってるのだが、気圧されているヴィヴィアンは、気付かない。

「お祖父様止めて!お母様を苛めないで!」
エスターシュとヴィヴィアンの間に、割って入る影があった。

アミアスだった。

彼女は、生まれて初めての母がいると言うことに、かなり興奮していた。

ヴィヴィアンが最初に顔合わせをしたときに、「もう、怖がらなくて良いからな。私が君たちの母として、君たちを守ってやる。」と言う言葉と其までに、エスターシュが仕組んだ工作により、ダルシニとアミアスは警戒をしていた。

しかし、実際に彼女らをからかったエスターシュを魔法で吹き飛ばして守ってくれて以来、彼女らはヴィヴィアンを本当の母の様に慕っていた。

この事件は、エスターシュが画いた脚本を演じただけに過ぎないが、彼女等は欺瞞的な俗世を知らない事もあり、ヴィヴィアンを完全に信用していた。

エスターシュは、自分の考えがここまでうまくいくのかと思った。

彼は、経験から虐げられ抑圧されている者が多くの場合は、自分をその状態から助
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