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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十五話 ロマーニャの街A
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さんがラジオって言ってたけど、そっちはシャーリーさんが買うって言ってたよ?」
「あ、はい。じゃああとは……エイラさんとサーニャさんですね」
「何を頼まれたの?」
訊かれた途端、和音はお手上げとばかりに肩をすくめた。
不思議がる宮藤にメモ帳を見せると、記載された内容を読み上げる。
「えーと……欲しいものは枕? 色は黒で赤のワンポイント付き。素材はベルベット、もしくは手触りのいい物……中綿は水鳥の羽でダウンかスモールフェザー…………なにこれ?」
「わ、わたしに言われても……」
古今東西、果たして枕一つにこれだけ注文をつけた人間がいただろうか?
和音に至っては枕を使ってすらいないというのに――
「エイラさん、もしかして枕がないと寂しくて眠れない人なんでしょうか……?」
「そ、そんなことはないんじゃないかな?」
本人が聞いたら激怒しそうな話を至極真面目な顔つきで考え込む和音。
しかし、枕がないと寂しくて眠れないエイラの姿を想像すると、これがまた奇妙なリアリティを持って迫って来るのだから不思議である。
(でもエイラさんっていつもサーニャちゃんと寝てるんじゃなかったっけ?)
まあいいや、とメモを閉まって枕屋さんを探す宮藤。とはいっても、さすがにそう都合よく見つかるはずもなく――
「――あれ、芳佳赤ズボン隊の枕ほしいの?」
「うわぁ!! び、びっくりさせないでよルッキーニちゃん」
精一杯背伸びをしてメモを覗き見していたらしいルッキーニがいつの間にか傍にいた。
「っていうか、赤ズボン隊の枕ってなに?」
「芳佳赤ズボン隊知らないの?」
「うん」
――赤ズボン隊パンタロー二・ロッシ
ロマーニャ三軍から選ばれる皇帝直属の精鋭部隊にして、士気高揚・喧伝をも担う部隊。現在では第504統合戦闘航空団、通称『アルダーウィッチーズ』に出向し、ロマーニャを守っている部隊である。
……もっとも、ヴェネツィア上空に出現した新たなネウロイの巣を迎撃する際の戦闘で多くの隊員が負傷し、現在では501がその穴を埋める格好になっている。
「あのね、その枕って、赤ズボン隊のグッズなんだよ。ほら、あそこで売ってるじゃん」
揃ってルッキーニが指さす方を見ると、観光案内所とおぼしきそこに、黒くて赤いワンポイントのついた枕が鎮座しているではないか。さらによく見ると、値札の処にはデカデカと『赤ズボン隊の勇姿を見よ!!』と書いてある。
「……エイラさん、意外とミーハーなところがあるんでしょうか?」
一気に自分の中のエイラ像が崩れていく和音だったが、とりあえず目的のものはこれで揃った。あとはシャーリーの買ってくる機械やラジオなどが揃えば買い物は完了である。
「――本当に、ロ
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