第五十七話
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やはりこうなると日本刀が恋しい……などと思っていると、側面から他のサラマンダーから突撃槍が突きだされ、なんとか下降して避けることに成功する。
すぐさま上昇してサラマンダーと同じ高度に位置すると、他の二人のシルフも同じく距離をとっていて、偶然にも三人のシルフが集合することとなった。
「その妙な戦い方……あなた、他のゲームの有段者?」
「……まあ、そうか」
元々教え込まれていた技術を更に発展させ、アインクラッドで生き残れるような技術にしたのだから、確かに有段者と言えるのかも知れないが……有段者とは、なんだかゲーマーらしくない言い方だ。
「ま、良いわ。あたしはリーファ、こっちはレコン。あなたの名前は?」
小柄なシルフの頭を掴んで自己紹介するリーファに、今まさに襲われているのに対した余裕だとは思ったが、サラマンダーも三人揃ってるところへ攻撃してくるのは難しいようで、周囲を旋回しつつこちらを警戒していた。
「俺の名前は……ショウキだ」
ALOにログインする際に名前を変更する機会はあったものの、特に必要を感じなかったためにそのままにした名前だが、リーファは俺の名前を聞くとしばし硬直した。
「リーファちゃん、どうしたの?」
レコンがリーファの顔を覗き込むと、リーファはハッとして元気に首を振った。
「……ううん、何でもない。それより、相手のサラマンダーは残り四人で、そのうち一人……多分リーダー格は地上に落ちた。だから、1対1×3で戦って、隙をついて逃げる。それで大丈夫?」
「大丈夫だ」
「……た、多分」
リーファの状況確認と作戦会議を兼ねたセリフは即座に終わり、平常通りの俺の言葉と自信なさげなレコンの言葉を受け、リーファはレコンの腰を一発叩いた後に号令をかけた。
「だから気合い入れなさいって、レコン。……行くわよ!」
リーファの号令の下俺たちは散開し、それぞれ一人ずつ突撃槍を持っているサラマンダーの前につくと、別々に戦いだした。
このサラマンダーたちの戦い方はフォーメーションを重視しており、チーム戦ではなく個人戦に持ち込めるのであれば、大した脅威とは成り得なかった。
レコンはそのダガーで突撃槍の射程ではない近距離で攻撃をしていたが、サラマンダーの重装甲相手では分が悪く、ダガーの攻撃はダメージをあまり与えられていない。
だが、その相手の射程の内側に潜り込んだ戦い方のせいで、サラマンダーは思うように戦うことが出来ず、足止めとしては充分だ。
リーファは《随意飛行》による高機動戦を行っており、敵の背後に張り付いては確実なダメージを稼いで移動し、ヒット&アウェイが上手くいっている。
補助コントローラーを使っている相手はその動きについていけておらず、重装備
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