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剣の丘に花は咲く 
第九章 双月の舞踏会
第四話 自由騎士
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 シンっと、静まり返る執務室の中、女の問いに、


「誓おう」


 強い意志を感じさせる低い男の声が答え。


「誓いを受け、今ここに始祖ブリミルの御名において、汝を騎士(シュヴァリエ)に叙する」


 ここに、これよりハルケギニアの歴史に深く名を残す騎士が生まれた。

 
 たった三人による簡素な叙勲式。


 騎士―――シロウ・シュヴァリエ・ド・エミヤ。


 救世の騎士。


 剣の王。


 赤き英雄。

 
 後に数多の名で謡われることになる―――伝説の始まりであった。





 


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