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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic16星光と雷光は天壌を照らす〜The StaR〜
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めに携帯電話を取り出そうとするけど、ガクガク震えて上手くいかへん。急がなアカンのに。早く病院に連れて行かなルシル君が「や・・嫌や・・」死んでまう。やっと携帯電話を取り出して119をコールしようとしたら「呼ぶ・・な・・・」ルシル君は口から血を零しながらわたしに手を伸ばそうとした。ルシル君の肩から血が流れ出てるんが判る。そこだけやなくて両太ももやお腹、胸からも。吐き気よりも真っ先に涙がブワッと溢れて来た。

「呼んだらアカンて・・。呼ばな死んでまうやんか・・・。このままやとルシル君・・・わたしの前から・・居らんくなってしまうやんか・・・!」

声が震える。そのままわたしは泣き出してしまう。

――女神の祝福(コード・エイル)――

涙で滲む視界の中、「ふぇ?」ルシル君が蒼い光に包まれるんが判った。寒々しい色やのにどこか温かな光。涙と嗚咽がピタッて止まる。ルシル君は息も絶え絶えに「大丈夫だよ、はや・・て・・・私は・・居なくならない」ってニッて笑った。
それからちょっとの間、ルシル君は蒼い光に包まれてた。わたしはずっとそれを見守る。光が治まるとルシル君はゆっくり体を起こして、「死なないさ」ふら付きながらも立ち上った。

「ちょっ、ルシル君!? 起き上がって大丈夫なん!?」

顔色は幾分かマシになっとるけど、あんだけ血を流した所為かまだ悪い方や。床の血溜まりを見る。普通の人やったらこんだけ血を流してもうたら死んでまう。わたしの視線に気付いたルシル君は「ごめん、すぐ片付ける」って言うて、深呼吸を1回。そして左手を翳して、「氷結」と一言。すると血溜まりやルシル君に付いてた血が全部一瞬で凍りついて、雪のように散った。

「ふぅ・・。心配をかけた。・・私は・・もう大丈夫。一晩休めば・・・元通りだよ」

「ホンマに・・!?」

微妙にフラついとるからそう確認してみると「もちろんだとも」ルシル君は自分の頬を両手で張った後、「ひゃあ!?」わたしをお姫様抱っこした。いきなり過ぎて悲鳴が出てもうた。「ごめんごめん」ってルシル君は謝ってくれるんやけど、ちょお笑おてる。

「いきなり過ぎやルシル君」

「一言断るべきだったって思う」

「そうやよ。・・・でもま、お姫様抱っこ、憧れやったし・・・うん、許す」

「あはは。そうか」

ルシル君にお姫様抱っこしてもらって1階へ。それから2人で夕ご飯を食べて、そしてルシル君は次の日のお昼過ぎまで爆睡した。

†††Sideはやて⇒イリス†††

結局、ジュエルシードの大半をフェイト陣営に奪われてしまった。医務官のティファに、先の戦闘で負ったダメージを治してもらったわたし達は、ミーティングルームに集まった。集まったのには理由がある。それはミーティングテーブルの中央に浮かぶ球体上のモニ
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