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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第110話】
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へ」


ホッと一息ついて笑みを浮かべるシャルを、本当に可愛いなと改めて思った。


「んじゃ、早速行こうぜ?――後、勉強見てくれてありがとな?おかげで夏休み補習祭りにならなくて済んだよ」

「う、うん。僕で良ければまたいつでも教えるからね?……こ、今度は二人きりで……ね?」

「……あ、あぁ」


かぁっと顔に熱を帯びるのを感じ、曖昧な返事をして顔を背けると俺は部屋に鍵をかけて寮の通路を歩き出す――その隣をシャルが歩き、俺達は駅へと向かった――。




――駅前ショッピングモール『レゾナンス』近く――


モノレールに乗り、駅前へと到着。

……ここは俺や美冬、未来が住んでいる所の隣駅だ。

基本的に買い物はいつも近場の商店街なのだが、物を探すときは此方によく来ていた。


――『レゾナンス』――


交通網の中心であるここは電車に地下鉄、バスにタクシーと移動手段には困らない場所だ。

市の何処からでもアクセスが可能であり逆もまた然り――。

そして、駅舎を含んだ周囲の地下街全てと繋がっているのが特徴――とのこと。

そしてこの『レゾナンス』にはありとあらゆる物がある――食は欧・中・和と完備し、衣服も量販店から一流ブランドまで網羅し、更に各種レジャーも揃っていて俗に俺や友達は『ぼくのかんがえたさいきょうのみせ』と中学時代に言っていた。


――まあこのレゾナンスのおかげで、うちの街の商店街がピンチになったのだが、そこは知恵を絞って、商店街内で使える専用のスタンプという物を用意したおかげでここに負けず、土日は人でいっぱいになる商店街に早変わりしたわけだ。


それはそうと辺り一帯は人、人、人――これははぐれたら合流が難しいだろうなぁ――と思い、シャルに手を差し出す。


「え?」

「迷ったら不味いからな、手繋ぐぞ?嫌だったら俺のシャツを掴んでもいいが?」


言うや、言葉の意味を理解したのかさっきの俺と同じようにかぁーっと赤く顔が染まるシャル――。



「つ、繋ぐよっ。ま、迷ったら大変だしねっ?こ、これならヒルトともはぐれないしっ。…………えへっ…」


若干狼狽ぎみで一通り喋り終えると、シャルは小さく笑みを浮かべて俺の手を握った――握った手は俺よりも小さく、手のひらからシャルの体温が伝わってくる――。


「んじゃ、入ろうぜ?」

「う、うん!」


手を引き、ショッピングモール『レゾナンス』へと俺達は入っていく――途中、やはりシャルの容姿もあるのか擦れ違う男の人皆がシャルを見るため、シャルは恥ずかしさからか顔を俯きつつもきゅっと繋いだ手に力を込めてきた。

少し握り返すようにすると、シャルが嬉しそうに笑顔で応える―
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