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王道を走れば:幻想にて
幕間+慧卓:童貞 その2 ※エロ注意
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「んちゅ・・・あむっ。んんっ・・・」

 まどろみの中から徐々に浮遊していった慧卓の意識。朧が掛かったような頭で最初に感じたのは、くちゅくちゅとした水音、そして胸元と首筋を這うこそばゆい感触。そして身体に覆い被さり、腰の辺りを何度も行き来する重み。

(なんだ・・・なんか、くすぐったい感じがする)
「んんっ、ああっ・・・んん・・・ちゅっ」

 その音に紛れて、時折淫らな感じを漂わせる喘ぎ声が紡がれる。高らかなそれは男には決して吐き出せぬ、艶やかで色気のある色をしており、眠りから覚めかけた慧卓の心を直ぐに燻らせた。そして慧卓は、頬に感じた熱い吐息と柔らかな感触により遂に目を開き、其処にある情景に驚く。

「っ!み、実は、んんっ!」
「ちゅっ、ちゅっ。おはよ・・・んっ・・・んちゅ・・・」

 言葉が接吻に塞がれる。驚きのままに舌が絡め取られ、熱を帯びた唾液と共に歯が舐められる。瞳を緩やかに閉じて深い口付けをせがむのは、頬を淡く赤らめた実晴であった。慧卓が抵抗できぬようその両手を両手の指で絡めて握り、寝床に押し付けている。そして彼の素肌に、己の無垢なる体躯を重ねてその熱を共有した。
 寝床に突っ伏す二人は衣服を脱ぎ捨てたままである。息はおろか、汗も、はては心臓の鼓動でさえ一つになったかのよう。身体で繋がらなくとも今この時においては、二人の意識は淫靡な方向へとどろどろに溶かされている。咥内を暴れる温もりを感じつつ、慧卓は己の身体に走る快感の正体に漸く気付く。胸元の口付けの痕をなぞるように実晴が己の乳房を、その頂点の桜を中心として押し付けている。そして股座では、昨夜の情事の続きのように、愛液に濡れた恥部を慧卓の男根に幾度も擦り合わせているのだ。  

「おっ、おい、朝からそんながっついて、大丈夫か?」
「だって・・・昨日、私ばっかりしてもらったから・・・なんか思い出してきたら、情けなくなってきて・・・」

 口付けを止めて拗ねたように実晴は慧卓を見詰め、乳房を慧卓の身体に擦り付けながら、そろそろと股座の方へ移動する。身体を移した彼女の鎖骨の辺りから姿を現したのは、青筋を立てて屹立する慧卓の陰茎であった。

「それに、朝見たらこれ。勃ってるんだもん。ふーっ」
「っ!」

 熱帯びたそれに息が吹きかけられる。それに反応して、びくりと陰茎が震えた。

「しょうがないよね。生理反応なんだから」
「そ、そだな!こればっかりはもうどうしようもなくてーーー」
「でも、溜まってるんだよね?でなきゃこれ、勃たないんでしょ?だから・・・今日は私からするね・・・」

 実晴は潤いに満ちた視線をそれに注ぎ、まじまじと、性の液体の濡れた亀頭から、陰毛の生えた根元までを観察する。その間にも、爛れた背徳的なが臭いが彼女の鼻を突いていた。 

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