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DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-4 第16話
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はローラ姫を元気付けようと、精一杯声をかける。しかし、言葉に嘘はなかった。
ハルカとローラ姫は、結ばれた関係にあるのだ。
「ハルカ様……私は貴方をお慕いしていますわ」
「僕もです」
「ハルカ様、大好きです」
「僕も、貴女の事が大好きです」
ハルカとローラ姫は同時に“王女の愛”軽く口付けをする。そして会話を終えるのだ。
(この、“RAIL”そしてローラ姫の“PLATINUM”のことも分かりたいですし)
ハルカはこれからも生き抜くことを、心の底から、強く誓った。

次の朝のこと。
メルキド方面には二つの道がある。
ハルカはどちらに行くべきか思案していると、
「南だよ。北はフェイクさ。旅人を迷わせるためにメルキドの兵士が作ったんだ。……かなり昔にね」
と、ひょっこりスライムが現れた。通常のサイズよりは少し大きめと言われている。
「あ、ありがとう。君、ここは危ないよ」
「大丈夫。僕、鍛えてるから。少し呪文も覚えてるし」
スライムは胸を張って(?)、自身ありげに答えた。ハルカは滑稽な姿に見えたスライムにつっこみたい気持ちを抑え、
「そうか。気をつけて。僕も気をつけるから」
と、笑顔で手を振った。
「うん、お兄ちゃんも気をつけてねー。ゴーレムも怖いし」
と陽気な声で弾みながらスライムは去っていった。

さて、ゴーレムとは。
メルキドの門番のはずだった魔物である。
勇者ロトの時代に既に構想は出来ており、それを元に、20年前作られた。
しかし、最近では暴走し、魔物だけでなく、守るべきものだった住民までも襲うようになってしまった。ラダトームにも、ゴーレムに襲われた死傷者の情報が時々流れてくるのだ。
「もう限界だから、誰か破壊してくれ!何、メルキドの兵士は昔より強くなったからゴーレムがいなくなっても困ることはあるまい」
という事が書かれた紙がいつか《キメラ便》にてアレフガルド中にばら撒かれたのだ。
ハルカはゴーレムの倒し方を知っている。
(確か、この妖精の笛が使えるんだっけな)
ローラ姫を救出して帰りにマイラに寄ったとき、ロッコという男の情報を元に見つけ出した妖精の笛。使う時が来たのだ。
ハルカは二つの道のうち、南にあるほうの道を選び、進んでいく。

そこからさらに1日が経過し、ようやくメルキド付近までたどり着いた。
(長かったな…)
ハルカはふうっと息をつく。
(しかし、メルキドの街に入るまでは油断は禁物だ。さて、ゴーレムは強いらしいからな、気をつけなければ。……妖精の笛の力も借りて)
ハルカは頷いて、歩く。

空は濁りつつ、秋空だと分かる青い空だった。
もう、オパールの月も終盤である。
ハルカが旅たったときよりも涼しくなった気候。
しかし、ハルカにとっては、もう長く旅をしているかのような感
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