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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick-02_なんか青く晴れた空、碧空(へきくう)みたい
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急に吹いた風に驚いてあいつは尻もちをついた。

これって・・・・夢に出てきた空さんやイッキさんが使っていた技!?
腕立てで修業はしてたけど全くうまくいかなかったのに?

僕は内心驚いていたが、それを顔には出さずに

「もう一度言う。消えろ」

実戦がない僕で殺気が出ているか分からないけど、今の全力の威嚇の睨みをきかせる。

ゴミ屑が尻もちをついていたので、見下す格好になった。

「ひっ! お、覚えてろよ!」

昔すぎる捨て台詞をはいて逃げていった。


さて、腰にくっついている小動物だが・・・

「大丈夫か?」

腰にまわした美雪の腕を優しく開いて動けるようにし、美雪を正面から見る。

僕も屈んで目線を合わせ、そして美雪の頭を撫でた。

泣いているときの美雪はこれが一番泣きやむ方法だからね。 なでなで。

「ん。信乃、ありがとう・・」

「どういたしまして」

泣きやみ始めた美雪に今一番の笑顔で応えた。
本当はゴミ屑くんを殴れなかった分の怒りが少し残っているが、美雪が泣きやんだから
良しとしますか。

「あれ?」

「どうした?」

「信乃の目・・・・」

美雪が僕の顔に手をやって顔を近づけてくる。

ゴミ屑も言っていたのを聞こえたけど、美雪は相当可愛い。
もう少し友好的ならクラス(もしくは学校)で一番の人気者になっていると思う。

ただ、人見知りであまりしゃべらないから『深窓の令嬢』と言う小学生につかない筈の
あだ名でひそかに呼ばれていたりする。

そんな可愛い顔をゆっくりと僕に近づける。手で顔を捕まえられてるから逃げられない。
てか近すぎない? キスされる?・・・あれ、頭が真っ白に・・・

「信乃の目が青い」

「へ?」

妄想の世界に旅立ちから呼び戻された。
ただし僕の目を美雪が凝視しているからかなり近いまま。

「信乃の目が青いよ、ほら」

美雪はカバンから手鏡を出して僕に渡した。
小学生でもやっぱり女の子は身だしなみには気を使うんだね。

手鏡で自分の顔を見ると本当に青色をしていた。

「きれいな色。なんか青く晴れた空、碧空(へきくう)みたい・・・」

そうえいば国語の授業でそんな単語が出てきてたな・・・じゃなくて!!

「な、なんで!? 僕って外国人なの!? え、どゆこと?
 思い出せ、父上が先祖が外国人とか言ってたっけ? いやそんなはずは」

目を強く閉じて集中して記憶を探る。

「信乃落ち着いて!」

美雪に肩を掴まれて強く揺すられた。気分が少し悪くなるくらい揺さぶられた。

「うぉ!? は、はい、落ち着きました」

「とにかく、なんで青くなったか・・・あれ? いつもの黒になってい
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