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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick-02_なんか青く晴れた空、碧空(へきくう)みたい
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何度か。
母上が布団をかけてくれるけど、同じ布団で仲良く眠った。

両親は僕たちが一緒になったらいいのにとよく言うけど、すでに一緒に遊んでいるよ?


8歳になってしばらくして、僕は急に変な夢を見るようになった。

ローラースケート・・・じゃない、A・T(エア・トレック)を着けた人たちが
すごい動きをするのを見る僕自身の話。

あまりにも毎日みるし、妙に本物っぽいので父上に相談してみた。
たかが夢のことだけど夢は現実の鏡、実は気付かない悩みがあるかもしれない。
人生の先輩の父上なら何かアドバイスを貰えると思って聞いたのだけど・・・

「そうか、お前もついに見るようになったか」

父上からは意外な言葉が返ってきた。

僕たちの一族は代々、前世の記憶を持って生まれてくるらしい。
その記憶の技術を総合格闘術に組み込んで

その記憶は9歳、いや(きゅう)歳になると完全にみることができる。
(なぜか玖に父上は強くこだわってた。なんでだろ?)

父上の前世は江戸時代にいた最強の剣士らしい。
どおりで剣術の稽古が特に厳しいわけだ。

とにかく、この夢は玖歳になったら完全に制御できるようで、夢に出てくるも
出てこないのも自由にできるようになる、とのこと。

だから気にしないでいいと言われた。

ただ、A・Tを使っている人がとても楽しそうでかっこよかったから、
父上には内緒で夢に出てきた修行を始めた。

夢の僕が特にあこがれた人、その人がやっていた変な訓練。
見た目は腕立て伏せ、ただし足のつま先は浮いた状態でやるという変わったものだ。

手の平と床の間に真空を作ることで、手と床がくっつくらしい。
腕立て伏せをするのはこの真空状態を保つためだ。

1カ月も練習しても、1秒しかくっつくことができないが、それでも風を操れるように
なりたいから成果はなくても続けることにした。



新しい学年にも慣れ始めた頃、僕はクラスにたくさんの友達ができた。
だけど、人見知りな美雪はクラスでは居心地が悪いので、学校が終わると
一緒に帰るためにすぐ僕の所に来る。

これは同じクラスだった1年生のころから始まって、別クラスになった
今でも変わっていない。

しかし、今日は授業が終わって30分たっても来ない。

一緒に帰りたいというよりも、いつもと同じ事が起きないことに気持ち悪さを
感じて僕は美雪のいる、階が一つ下にあるクラスに向かった。


クラスを覗いても美雪の姿は見当たらない。

丁度教室から出ようとしている女の子に聞いてみたら

「小日向さんは・・・・佐々木君がちょっと連れていったみたいよ」

佐々木って・・・確かクラスで一番かっこ良くてモテる奴で、最近ちょっか
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