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彼の居場所
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きが漏れて、自分の失言に気付いた。今の答え方ではまるで僕がホモであることを言い当てられたみたいじゃないか。
「いや、今の言葉は、その、さっきそういう話題があっただけで、別に僕は男が好きなわけではなくて……」

「…………………………………」

 必死で弁解してみるも、彼女は黙って俯いているだけだった。
 ええい、なんで一日に二回もホモ疑惑の弁解しなくちゃけないんだ!
「安土山さんがそんな事言い出すとは思えなくて、つい……その、言葉のあやで……」

「…………………………………」

 必死で弁解を続けてみるも、やはり僕から目を背けている。
「その、あれだ、いい間違えっていうか……」
(以下同文)

「…………………………………」

「あ、あのね、ぼ、ぼくは……」
 あ、とうとう舌が回らなくなってきた………
 口もからからになって、嫌な汗を感じる。
 あぁもうヤダ……

「もういいよ」

「へ?」

 俯いていた安土山さんが顔を上げながらそう言った。
 あれ、笑ってる?
「あんた達の会話、廊下にまで響いてたから知ってるよ、今のは昼休みの仕返し」
 
 な、なんだそりゃぁぁ

 脱力した僕を尻目にクスクス笑いながら安土山さんはそういえばと呟く。
「さっき杵島(きしま)…じゃなかった転校生が水瀬を探してたけど居場所、分かる?」
 うん?今聞き逃せない単語(ワード)が出たぞ。
「安土山さん、その杵島って何」
「だから、先に質問してるのはこっち、あんたが先に答えなさい」
 こ、この子めんどくせぇ!
「水瀬君はこの時間ならまだ図書室にいるよ、っていうか安土山さんが知ってどうするの?」
 その質問はポケットから取り出した携帯電話を見て、なるほどと納得した。
「杵島ってのはあの子が今朝会った時に私にそう名乗ったの、すぐに訂正したけどね」
 なるほどね、親の事情で転校してきた………か。
 僕の妹も中々複雑な事情があるから人事とは思えないな。
「本人には言わないでね?理由は分かると思うけど」
 安土山さんは釘を刺すように僕を睨みつけて教室から出て行った。
 そういえば、彼女は何をしに教室に来たのかな?結局聞けず終いだったし、まぁ何かの伏線じゃないといいけど。
 
 と、それはともかく反省文も書き終わったし、さっさと提出してかーえろっと。

   「その前に、やることがあるでしょ?」

 今度こそ、と荷物をまとめて教室を出た僕に追撃の一言が浴びせられた。
 …ええと、なんで学校(ここ)に居るのかな?ちゃんと屋敷で大人しくしてろとあれだけ言ったのに。
「やることって何だよ?…ユウキ」
 振り向くとそこには金髪碧眼で白いワンピースを着た、まるで西洋人形のような少女が持って立ってい
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