第十話 温泉!
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らさらなんだね〜、どんなシャンプー使ってるの?」
なのはが髪に触れてくる。
「えっと……、主に石鹸だけど?」
「石鹸! それでこれって……、反則じゃない!」
アリサが後ろから抱きついてくる。
「肌も綺麗だし、胸も私よりあるのに……」
「アリサ、その結論はまだ早い、私たちはまだまだ成長期、きっと伸びる……」
「ありがとう遼、……ちょっと待って、今自分も含めなかった?」
「私は、なのはのお姉さんみたいになりたい……」
私は羨望の眼差しで彼女を見つめる。
「お姉ちゃんに? どうして?」
「体がしっかりしてて、とても強そう……」
それは一目でわかった。
しっかりと鍛えられた筋肉、隙のない動き。
彼女は幼い頃から、もしかすると私よりも早くから鍛え続けている。
なのはと彼女のお母さんはそうでもなかったけど、高町家はどこかおかしい。
高町父、兄、姉は恐ろしい程の手練。
そんな強さを私も欲しかった。
「それなら、いつでもうちに来ればいいの!」
なのはが元気いっぱいにそう言う。
「……迷惑じゃないの?」
「いんや、朝と夜は私もきょうちゃんに鍛えてもらってるから、その時なら大丈夫だよ、……まあ、小学生にはちょっと辛い時間かもしれないけど」
「……今度、見に行ってから考える」
私は内心とても喜んでいた。
正直バーチャルだけでは不安だったし、クリムは心配して朝のランニングとかをさせてくれない。
これなら十全に私は体を鍛えることができる。
けれど、何気ないこの会話に彼女の思惑が含まれていたことに気づいたのはかなり後になってからだった。
side 美由希
私は驚いた。
なのはが新しく連れてきた友達はすごく可愛かったし、綺麗だった。
しかし、それよりも私が驚いたのが、彼女の内に秘められた強さだった。
隠してはいたけれど、動きを見ればわかる。
なのはと話している時も周りを警戒していたし、何かある度に右手が微かに動く。
あれは多分、不意をつかれても対応できるように体が勝手に反応してるのだと思う。
あの歳で何でそこまで鍛えているのか私にはわからない。
なのはにそれとなく聞いても、彼女の家族のことは知らないみたいだった。
彼女の保護者のクリムさんも今日初めて会ったみたいだし、普段以上のことは知らないと思う。
きょうちゃんも気づいてたみたいで、私に話してきたけど、やっぱり分からなかった。
けど、思わぬチャンスがやってきた。
この温泉が終わったら彼女の稽古をきょうちゃんにつけてもらえることになった。
ま
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