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アイーダ
第三幕その六
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旦は彼に対して頷いた。
「ですが謀反人を捕らえました」
「謀反人!?それは何処に」
「将軍しかおられませんが」
 兵士達はラダメスの言葉に辺りを見回す。松明の光に映るのはエジプトの者だけである。
「それは私だ」
「馬鹿な」
 ランフィスもアムネリスも兵士達もそれを否定した。
「貴方が謀反人なぞ」
「おたわむれを」
「いえ、だからこそ私は今笛を吹いたのです」
 しかしラダメスはその彼等に言う。
「私は敵の王に間道のことを教えました。これこそが私の謀反です」
「馬鹿な、ではあの捕虜は」
「アモナスロ王だったのか」
「はい」 
 そうランフィス達に頷く。
「ですから罪に服しましょう」
「嘘よ、そんなことは」
 アムネリスは剣をランフィスに差し出すラダメスを見て言う。
「将軍、貴方がそんな・・・・・・」
 しかしラダメスは答えない。そのままランフィスにその身を預けるだけであった。彼は今覚悟を決めていたのであった。それはアムネリスにもどうしようもないものであった。

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