暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick25_七色の電撃って!!
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 そのイメージを強くして、イメージに合わせて演算をするんだ」

「えっと・・」

「いいから!」

「は、はい!」

御坂は目を閉じて集中し、信乃の言った通りのイメージをした。


嵐の時のような、荒れた海。

その波の動きに自分の電気を走らせる。

強く、強く強くイメージする!!

するとできないはずの複雑な波長の電撃が男へと向かって出せた。

しかもただの電撃ではない。
色がつくはずのない雷に 赤 橙 黄 緑 青 藍 紫 に光る。

向かった電撃は今までと同じく弾かれたが、それは赤と黄と藍だけ。
橙、緑、青、紫の電撃は見えない壁を通り抜けて男へと到達した。

「な!? ぐあああぁぁああぁあああ!!」

体は感電し、黒い煙を上げながら男は倒れ伏した。そして今度こそ起き上がらなかった。


御坂は茫然としていた。
今までならこれほどの演算をすると頭が痛くなったはずなのに、イメージに合わせて
演算をしたらそれほどの負担がない。

しかも出てきたのが七色の、虹の色をした電撃。

「な、なんなのこれ?」

「敵を倒せたんですし、いいじゃないですか。気にすることないですよ」

「いや、イメージ通りにやったらこんな簡単にできて、しかも七色の電撃って!!」

「興奮しすぎですよ。それに、イメージを先にする方法は実際にあるスポーツの
 学習法なんですよ。

 動作をするとき、人間の中には『指示する自分』と『実行する自分』の二人が
 いるそうです。普通の人は『指示する自分』が強いそうなんですが、
 プロのスポーツ選手の多くは『実行する自分』が強い傾向にあるそうです。

 御坂さんで言うなら、複雑な波長を出すにはどうするか考える『指示する自分』よりも
 どんな波長を出すかをイメージした『実行する自分』が強くて今の電撃が出せたんです。

 まあ、さすがに虹色の電撃は予想外、いや予想以上でしたけど」

「イメージを先に、それに合わせて演算をする・・・・すごい」

「はい。すごいと思いますよ。ほら、常盤台中学の全生徒が御坂さんを認めてます」

信乃が校舎を見ろと促すように指を向けると、すべての窓から生徒たちが御坂を
見ていた。

そして

パチパチパチ

一人の拍手を皮きりに

ハチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

全ての人が御坂へと拍手をした。

「はは!」

照れもあったが、それよりも自分の実力以上なことを出来た喜びの方が大きく
御坂は笑顔でそれに応えて手を振った。

「さて、俺は丸焼きさんを拘束しますか」

信乃は御坂から、主役から離れるようにして歩いていった。

実はこの拍手には信乃へ向けたものが半分を占
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