暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick25_七色の電撃って!!
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だが、信乃がどこにもいない。

「ち、どこだ!? まさか、また隠れやがったのか?」

給水タンクの陰、屋上の出入り口、両方とも隠れるには十分の時間があった。

「なら、またガキを狙うふりをして」

再び校舎に銃口を向けたが

「痛ッ!」

上に飛んだ棒がちょうど男の頭に落ちた。
偶然なのか、それとも信乃の計算通りなのか。

「あのクソガキがッ! どこに居やがる!!?」

棒のせいで冷静さを失くして生徒を人質にすることを忘れて叫んだ。

そして

「ここだよ」

男の叫びに信乃は真後ろの位置から答えた。

隣の校舎の屋上にいたはずなのに、体育館の屋根の上にいる自分の後ろに。

「ばかな!? たった数十秒しか経ってないんだぞ!!」

この状況を信じられないのか、驚きすぎて後ろの信乃へ無理向かずに怒鳴った。

「数十秒? ははは、数十秒ね〜。それは永遠という意味ですか?
 たった数十メートルの距離を移動するのに数十秒もあれば十全すぎる時間だぜ」

「数十メートルって・・それは直線距離の話だ! 別の建物の屋上と屋上に
 いるのに数十メートルは」

「直線距離が数十メートル。つまり走り幅跳びで十分な距離ってことだ。
 まあ、充分って言っても本当は屋上に繋がる梯子がある、窓近くに着地したけど。
 梯子登るのに数十秒も掛かちった」

「な・・」

走り幅跳びの世界記録は8.95メートル。

校舎と体育館の間の距離は20メートル。

落下しながら距離を伸ばしたとしても20メートルの距離はありえない。

しかし信乃は跳んだ。A・Tを使わずに脚力で。
いや、脚力だけじゃない。空中で体を回転させて体の重心を移動させた。

そして より遠くへ より向こうへ より上へ

  まるで月面の上で飛んだかのような軌跡を生む


 Trick - Method Air to Spin That Grab Moonride -


A・TなしのでA・Tの(トリック)を使い、20メートルを“飛行”した。


「さて、神様に祈る時間を・・・与えません。面倒臭いから」

「そげふっ!!」

信乃は男のこめかみを蹴り抜いた。

「完了完了」

持っていた手錠で男を拘束する。

「よし、最後はあいつだけか」

グランドでまだ戦っている御坂達を見下ろした。



御坂と男の戦いは拮抗状態が続いていた。

一方の攻撃は当たれば確実に勝利が決まる拳。だが、素早い動きで避けられ続ける。

一方は電撃や砂鉄で様々な攻撃をしているが効かない。
AIMバーストと戦ったときのように威力を上げれば防御を崩せるかもしれないが
人間相手には殺す可能性があ
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