第18話 何事にもアフターケアーは大事
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減にしろよ銀ちゃん! これ以上だらけたまんまだと定春の餌にして私が主役になってやるアルよぉゴラァ!」
「ったくうっせぇなぁ。耳元で怒鳴るなってんだよ、鼓膜破れるだろうが! それによぉ、こんな何も情報がないって言うのにいちから探し続けるのなんか面倒なんだよぉ。RPGでレベル上げするの位面倒なんだよぉ!」
神楽の言葉などガン無視なまま情けない事を言い続ける銀時。もう江戸の時の銀時以上のだらしなさっぷりであった。必死にモチベーションをあげようとしている神楽のそれも無駄な努力で終わろうとしていた。
仕舞いには神楽の両手が微妙に震え始めている。流石に我慢の限界に達したのだろう。後数秒もしたら神楽の鉄拳が銀時の顔面に叩きつけられるのは火を見るより明らかな事であった。
しかし―――
「いい加減にしろよこの駄目人間があああぁぁぁぁ!」
そんな誰もが予想していた事を裏切るかの様に、銀時の顔面を殴りつけたのはあの新八だった。思いっきり顔面を新八に殴られた銀時の顔は梅干の様に中心がめり込んだ感じになってしまい顔のパーツの殆どがそのめり込みの中に消えてしまうと言うなんともシュールな絵面となってしまっていた。
「な、何すんのぉ新八くぅん? 君こんな事するキャラじゃなかったよねぇ? 明らかに自分のキャラ設定ぶち壊してるよねぇ?」
「うぜぇんだよ! 何時までもだらけてんじゃねぇよこの駄目親父! 父親がそんなんでどうすんだよ! あんたそれでも父親かよ!」
「あんだとぉ!」
流石に其処まで言われたら銀時でも怒る。ベンチから立ち上がるなり目の前に居た新八の胸倉を掴みあげて睨みを利かせる。普段だったらすくみ上がる新八が容易に浮かぶだろう。
だが、今の新八は全く怯む様子はない。寧ろ敢然と銀時を睨んでいた。
「おい、何だその言い草はよぉ。俺が今どんだけダルンダルンなのか分かってるのかぁゴラァ!」
「分からねぇよ! 少なくともこんな状況でそんなだらけられるてめぇの気持ちなんて分かりたくもねぇわ!」
「なっ、ため口!? お前何時からため口なんてはしたない話し方するようになったの? お父さん悲しいんですけどぉ」
「いい加減にしろよ! あんたがそんなだらけてる間、誰が辛い思いで待ってると思ってるんだよ! あんた、なのはちゃんの事考えた事あんのかぁ?」
「……」
新八のその言葉を聞いた銀時は黙り込んでしまった。返答する言葉も返す言い訳も、その一言で掻き消されてしまったのだ。
「今、なのはちゃんはずっと銀さんが来るのを待ってるんですよ! それなのにあんたがそんな調子でどうするんですか? 今あの子を助けられるのは銀さんしか居ないんですよ? 銀さんがしっかりしなきゃ、今銀さんがしっかりしなきゃ……」
「ぱっつぁん、もう良い」
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