−サイバー・ガール−
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side遊矢
現在の時刻、夜9時。
早い者はもう眠りにつき、だいたいの者は自分の趣味の時間を過ごしているのだろう。
俺?俺はちょっと出掛けるところだ。
本持った。OK。
デッキ持った。OK。
クーラーボックス。OK。
そしてこいつだ!俺のなけなしの金をつぎ込んで買った釣り竿!!
俺は元々、釣りが好きである。朝、三沢と散歩した時に森の中にナイスな池を発見したので、行ってみることにしたのだ。
もちろん、寮長の樺山先生の許可は得ている。
「食堂に寄付してくれるなら釣ってきても構いませんよ。」
と、いうことだ。
更にこの釣り竿。かなり俺の魔改造がされており、色々なギミックを搭載している。今から使うのもその一つだ。
部屋の窓を開け、釣り竿をスナイパーライフルのように持ち、近くの木に狙いを定める。
「いけっ!」
スイッチを押すと、釣り針と釣り糸が一直線に飛んで木に刺さる。
そしてもう一度スイッチを押すと、釣り竿が針がある方向へ引っ張られる。釣り竿を持っていた俺は当然。
「イャッホー!」
飛ぶ。
木の近くに着地し、針を木から抜く。
ゼルダの伝説のフックショットといえば分かる人には分かるかな。by作者
ん?…何か変な電波受信した…まあいいか。
俺は釣り竿を折りたたんで、(改造)池に向かった。
side明日香
いつもの灯台での亮と兄さんについての情報交換は二人とも手がかりは無く終わった。
だから話が自然と世間話となった。
話題は当然遊矢の話。
「【機械戦士】の遊矢、やっぱり強かったわ…ジュンコの引きは悪くなかったのに、すべてジュンコの上を行ってLPを1も削られなかったもの。」
「そうか…」
そう言って考え事に入る亮。話している相手が目の前にいるのにその態度はどうなのかしら?もう慣れたけど。
「何か考え事?」
「ああ…黒崎、遊矢…あいつのデュエルには、俺のデュエルには無いものを持っている…そんな気がするんだ…」
「亮のデュエルには、無いもの…?」
それは小型のモンスターを並べることは亮のデュエルには無いものだけど…そういうことではないだろう。
「それを知るために、俺は奴とデュエルをしてみたいんだ…」
デュエルをしたい。
只それだけのことが亮には出来ない。良くも悪くもカイザーという名前が足を引っ張ってしまう。どうしようと、彼は目立つのだ。彼自身は目立ちたがりやでは無いのに。
「遊矢とデュエルする方法、ね。私も考えておくわ。」
「いつの間にか黒崎遊矢と親しくなったのだな、明日香。」
「え!?」
亮のいきなりの一言にビックリしてしまった。
「随分親しげに名前を呼んでいたと思ったが…違ったか?」
「ああ、いや、実は…」私は亮に罰ゲームについて話した。
「なるほどな。」
「ええ、そういう理
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