暁 〜小説投稿サイト〜
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Epic15狂い出す歯車〜The DeviL〜
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撃して来るなんて。痛む体を何とか起こす。と、同時に「テスタメントは!? フェイト!?」抱えているはずのアイツが居ないことに気付いて辺りを見回す。
「な・・・っ!?」
目を疑った。まず視界に入ったのはフェイト。フェイトは床に倒れ伏していて、鞭で打たれたんだって1発で見て判る程に全身がミミズ腫れだ。プレシアのババアへの怒りが再燃。だけどとにかく今は這いながら「フェイト!」の元へ急ぐ。フェイトは完全に気を失っていて、グッタリしてる。それに顔に血が。あのクソババア、血が出るほど叩きやがった。
「酷い・・・今回のは今まで一番・・・!」
バリアジャケットの破けた場所の傷にも血が滲んでる。傷の数も過去最高の多さだ。怒りで頭がどうにかなりそうだ。怒りの叫びをあげるのをどうにか抑えて、フェイトを横抱きにする。まずはフェイトの部屋へ運ぼう。
「テスタメントは・・・居ないのかい・・・?」
アイツの姿はどこにも無い。その代わり今さら気付いたけど「血なのかいコレ・・・?」至る所に血溜まりがある。そしてここ玉座の間の出入り口に向かって点々と血の跡が続いてる。下手すりゃ死んでてもおかしくないくらいの血の量だ。
嫌な想像が脳裏に過ぎる。テスタメントの死。グランフェリアはアイツを目の仇にしているようだし。まさか互いに殺し合うような関係とは思ってもみなかったよ。
「血の跡は・・・地下に続いているのか・・・」
玉座の間へ続く廊下を出てのT字の突き当たり。フェイトの部屋へ続く廊下とは反対方向――地下に降りるための階段の方へと血の跡が続いてる。テスタメントが逃げた時に出来たものであるように願いながら、あたしはフェイトの部屋へ。部屋に着いてすぐフェイトの手当を開始。まず血の付いている個所を濡れタオルで拭き取る。
(顔に付いてる血。フェイトのじゃない・・・?)
顔には一切の傷が見当たらない。ということは、この血はテスタメントのものだって考えるのが妥当か・・・。
(頼むよテスタメント。死んでんじゃないよ・・・)
血を拭き取った後、傷口に薬を塗るたびにフェイトは小さく呻き声を上げる。そのたびにプレシアへの怒りが憎しみへ、最終的には殺意へ変わって行くのが判る。包帯を巻き終えたらフェイトに布団を被せて、頭を撫でながら「ごめんよフェイト。あたしゃ、もう我慢なんないよ・・・!」そう謝って、部屋を後にする。
「たとえフェイトに嫌われようが恨まれようが憎まれようが・・・!」
ホントは嫌だけど、フェイトを守るためだ。ズンズン廊下を歩き、血の跡を辿って行く。着いたのは使われていない洞窟。時の庭園の地下内部にはこんなんが結構ある。その内の1つがここだ。洞窟の奥の方にグランフェリアの存在を感じる。足音と気配を殺しながら洞窟を進んで行く。
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