暁 〜小説投稿サイト〜
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た。全身がまた強張る。すると「判った!」テスタメントが大声を上げた。
「ジュエルシードを渡す。・・・だからその子を放して」
テスタメントがそう言った後、何かボソボソと呟いたかと思えば、あの子の胸から光が溢れて、その光の中からジュエルシード数個が現れた。すると母さんがようやく「フェイト。こちらへ持って来なさい」喋ってくれた。グランフェリアも離れてくれたし、今なら手に入れることが出来る。けど「どう・・して・・?」母さんに応じるよりも先にテスタメントに知らずそう訊いていた。
「・・・・グランフェリアの手によって殺される人を、もう見たくない」
それが、テスタメントが私を庇ってくれた理由だった。悲痛な表情なテスタメント。私に迷いが生まれる。母さんの為に私はジュエルシードを集めるって決めた。なのにこんな酷い形でジュエルシードを奪うことになるなんて。
両拳を力いっぱい握りしめる。本当にこれでいいの。グランフェリアを横目で見ると、テスタメントにばかり意識が向いてる。けど離れたとは言え穂先は今もなお私に向けられている。拒絶したら、たぶん、やっぱり・・・。
(グランフェリアはこれまでに人を殺したことがあるんだ・・・)
「フェイト・テスタロッサ・・・構わない。持って行って・・・でないと、殺される・・・」
テスタメントのその言葉に私は「ごめん」一言謝って、ジュエルシード12個を両手で掬うようにして取る。そのまま母さんの元へ。母さんの前で両手を開いて、ジュエルシードを掲げて見せる。すると「よくやったわねフェイト。母さん、嬉しいわ」って微笑んでくれた。
今までなら素直に喜べていたのに、どうしてか胸には妙な痛みが。どうしてか決まってる。きっと今度はあの子たちからこんな風にジュエルシードを奪わないといけないんだ、と思ったから。
(ともだち・・・)
あの子たちに言われたその言葉が何故か今脳裏に過ぎった。
「でもおかしいわね。テスタメントの回収したジュエルシードは確か13個。1つ、足りないわ」
「あ・・・!」
母さんの言葉を聴いたグランフェリアが「もう1つはどこ?」ってテスタメントに穂先を向けた。
「私は持ってない。・・・今もなお覚醒中で、封印できないから放置したままだ」
「あの時の懐中時計・・・!」
すぐに判った。時間を戻すことの出来るジュエルシード。一定範囲内で魔法を使えば、術者や魔法が強制的に時間干渉を受けてしまうっていう。まだ封印できていなかったんだ。母さんとグランフェリアが視線を交わした後、「どこに在る?」ってグランフェリアが訊いた。少しの間、テスタメントは黙って「・・・それは言えない」って断った。
「フェイトがどうなっても構わないと?」
2人の目が私に向く。グランフェリアは相変
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