第三十二話 兆し
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戦術開発研究部によってより高効率化されていた。
ワイアットは、重臣以外には知られていない地下道を通り会議室へと向かう。
会議室に直ぐに着いた。この秘匿された地下道は、有りとあらゆる新技術を試験採用された道で魔力が籠りやすいと言われる、宝石類を砕いて練り込んだ煉瓦を使用し魔力の増幅作用をもたらしていた。
そう言った経緯もあり、ワイアットは比較的直ぐに会議室に着く。
ワイアットは、会議室の扉の前に立つと扉の一部を叩き、そこからキーボードが出現した。決められた番号を押して魔力を流すと扉は、一人でに開いた。
「陛下!早くお座りになって下さい。会議が始まりませんから。」
マザリーニがワイアットにそう言うとワイアットは、席に着いた。
「これより、定例会議を開きたいと思う。」
ワイアットの掛け声で会議が始まった。
「まずは、各国の情勢はどうだ?マザリーニ。」
ワイアットは、マザリーニに問いかけた。
「陛下、非常に安定しています。ゲルマニアでは、皇位継承問題が少し我らの手で激化しており、トリステインに対する挑発行為も止みました。ロマリアでは、寄付を押し付ける教会に不満が溜まっており、マルティン・ル ターと言う者が教会内で立ち上がろうとしている模様です。既に各国から、新教徒と呼ばれる者達がいるようで翼人等の亜人を認めている我が国に、亡命を画策しているとの事です。」
「キナ臭いな…」
ワイアットが呟くとリッシュモンが
「宜しいでしょうか陛下。」
と言ってきた。ワイアットは
「何だ?リッシュモン?」
と発言を許した。
「陛下、その新教徒についてなのですが、既にアルビオンからの入植者の八割が新教徒で、公共事業の海岸線干拓と港湾整備に駆り出されています。それに対して、ロマリアが抗議してきたのですが内政干渉と断りました。しかし、あの元大公に急速に接近している模様です。内乱か内通者をロマリアは、画策しているやも知れません。それと新基準で作った戦略地図が完成しました。ガリアの領域は、まだまだ不十分ですがその他の領域は、すべて完成してます。ガリア領域の七割を網羅しているので、戦略地図としては、機能します。」
リッシュモンが発言し終わるとワイアットは、
「ふむ、仕方のないことやも知れないな、人間は、誰しも己が栄光を求めて…何かを欲して行動している。それが過去の栄光を引きずるのも、多くの人間がもたらされた栄光に泥を塗るのを認めたくないものだものな…他には?」
ワイアットに聞かれて一番早く席から立ち上がったコルベールが報告をし始めた。
「陛下、陛下の予てより仰っていた、カーボンダガーとカーボンチューブができました。カーボンチューブの制作については、かなりの錬金に対して熟練度が必要とされていて、ハイオ
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