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Magical Girl Lyrical NANOHA− 復元する者 −
第5話 NIGHT-WALK
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「っーーー」


頭を振り、先程と同じ弱気な考えを消し去る。
こんな事ではいけない。
こんな調子ではーーーー。

そう思い立つと、気持ちを新たに自分を奮い立たせ、ジュエルシード探しを再開しようと立ち上がろうとした時ーーー。


「こんな夜遅く……一人で公園でボーッとしてるのは危ないと思わないのか。お嬢さん?」

「え?」


聞き覚えのある声が自分の後ろの方から聞こえてきた。
声を聞いた瞬間……胸が高鳴り動悸する。
ゆっくり後ろを振り返るとそこにはーーー。


「やぁ、こんばんは。また会ったな、魔導師さん?」

「!?」


そこに立っていたのは、夕方に着ていた白い制服から青いTシャツにジーンズとラフな格好をした少年。
唐突な再会に動揺を隠せず、目を見開き、身体が硬直する。
その様子を見て、少年は面白げに笑みを浮かべる。
夕方に見た冷静で凛とした雰囲気が成りを潜め、自然体の少女に親近感が沸く。
フェイトは驚きを浮かべたまま、少年に問いかけた。


「どう……して此処に……?」

「特に理由はないけど?ちょっとした散歩だよ」


喉の底から声を出す。
肩をすくめながら、フェイトの問いに答える。
逆に今度は少年の方がフェイトに尋ねた。


「さっきも言ったが、女の子の夜の一人歩きは危険だぞ?さっさと家に帰れ」

「ーーーー」


呆然と少年を見詰めるフェイト。
先程まで頭の中で考察していた少年が現れたにしては、流石に動揺する時間が長過ぎる。
少年も「驚かせすぎたかな?」と反省する。
このまま、にらめっこをしている訳にもいかない。
それに、女の子の一人歩きが危ないと考えていた言ったのは本心からだ。
魔法を使えると云っても、まだか弱い少女。
ちょっとした悪戯のつもりで、偶然見掛けた彼女に話し掛けたのだが、面倒な事になった。

少年はばつの悪い顔をし、頭を掻いて、溜め息を吐く。
その後、真っ直ぐフェイトに近付いていく。
近付いてくる少年に我に返り、身構える。
少年はフェイトの正面までくるとーーー。


「へ?」

「ーーーー」


無言のまま、フェイトの手を引いて歩き始めた。
少年の突然の行動に混乱する。


「え、え?」

「家まで送ってやる。さっさと歩け」

「ま、待って!私はまだーーーー」

「まだ、“あれ”を探してるなら無駄だぞ?この近辺にはもう無い」


少年が自分の考えている事を言い当てる。
何故、わかったのだろうか?
そして、無いと何故断言出来るのだろうか?
やっぱり集めている?
それとも、あの子の……妹のため?

訳が分からず、頭の中がぐるぐるする。
そんな自分の様子を知ってか、知
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