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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
006
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コックピットに響く。画像はなくて姿は見えないが、その声からソルダが敬礼をしながら話しているのがハジメには分かった。

「あっ、いえ、もういいですよ。あれは僕の方も大人気なかったですし。……それより早く全員救助挺に乗ってください」

『はっ!』

『分かりました』

『はーい。了解です』

 ソルダとフィーユ、ファムの言葉を聞いたハジメは通信を終えると、リンドブルムに母艦の近くに行くようにと指示を送った。

 その後、サイクロプスが万が一のための護衛としてファム達が乗った救助挺と共に母艦の格納庫の中に入ると、格納庫の中には二十人以上の艦のクルー達と二体のアンダーギアがサイクロプスと救助挺を待ち構えていた。

「うわっ。やっぱり警戒されているな」

 格納庫にいるアンダーギアを見てハジメは思わずぼやくと、救助挺からファム達が全員出たのを見届けてからサイクロプスのコックピットから出て、艦のクルー達の前に降り立った。

「貴官があのアンダーギアのパイロットか?」

 ハジメに最初に話しかけたのは二十代後半くらいの女性だった。女性は全身から厳格な気配を発しており、身に纏っている軍服がよく似合うまさしく「軍人」といった雰囲気であったが……その分頭に生えている狼の耳に違和感が感じられる。

「はい、そうです。僕の名前は一一。一応、サイクロプス……あの機体のパイロットです。あれ? その声って……」

 狼の耳に気をとられないように話していたハジメは、目の前の女性の声が先程サイクロプスのコックピットで話していた人と同じ声であることに気づく。

「そうだ。私がこの艦の艦長、コロネル・ルー大佐だ。……我が艦と艦のクルーの命を守ってくれたこと、艦を代表して改めて感謝する」

 ザッ!

 コロネル・ルーと名乗った軍人がハジメに向かって敬礼をすると、彼女の後ろに控えていた他の軍人達も一斉に敬礼をし、その光景にハジメは思わず後ずさった。

「いや、だから気にしないでください。お礼をしてほしくて助けたわけじゃないんですから」

「そうか……。それではこの話はこれで終わりとして本題に入ろう。……ニノマエハジメ。貴官は一体何者だ?」

 敬礼をといたコロネル大佐は目を刃のように鋭くしてハジメに問いかける。

「え? 何者って?」

「貴官の戦いは見させてもらった。あの時、戦場に確認された計五十六体のゴーレムを一分足らずで全滅させた高出力ビームライフルによる精密な連続射撃……あのような芸当ができる機体とパイロットなど私は知らない。例え貴官が軍に所属していない傭兵だとしても、あれだけのことができるのなら少なからず噂を聞くはずだ。
 ……もう一度聞くぞ。ニノマエハジメ、貴官は何者だ? そしてあの機体と戦艦は何処で手に
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