崩落〜
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「ありがとうございます」
しばらく休憩し、峠も下りに入る。そして、そのまま広い場所に出たら・・・
ダァン!
「止まれ!」
足元に銃弾が撃ち込まれ・・・上を見ると、魔弾のリグレットがいた。
「ティア。何故そんな奴らといつまでも行動を共にしている」
「モース様のご命令です。教官こそ、どうしてイオン様をさらってセフィロトを回っているんですか!」
「人間の意志と自由を勝ち取るためだ」
「どういう意味ですか・・・」
「この世界は預言に支配されている。何をするのにも預言を詠み、それに従って生きるなど、おかしいとは思わないか?」
「預言は人を支配するためにあるのではなく、人が正しい道を進むための道具に過ぎません」
イオンが言うが・・・
「導師。あなたはそうでも、この世界の多くの人々は預言に頼り、支配されている。酷い者になれば、夕食の献立すら預言に頼る始末だ。お前達もそうだろう?」
「そこまで酷くはないけど・・・預言に未来が詠まれているなら、その通りに生きた方が・・・」
「誕生日に詠まれる預言は、それなりに参考になるしな」
アニスとガイが言う。
「そうですわ。それに生まれた時から自分の人生の預言を聞いていますのよ。だから・・・」
「・・・結局の所、預言に頼るのは楽な生き方なんですよ。もっとも、ユリアの預言以外は曖昧で、詠み解くのが大変ですがね」
「そういうことだ。この世界は狂っている。誰かが変えなくてはならないのだ。ティア・・・!私達と共に来なさい!」
「私はまだ兄を疑っています。あなたは兄の忠実な片腕。兄への疑いが晴れるまでは、あなたの元には戻れません」
「では、力ずくでもお前を止める!」
「そうはさせませんわ!」
ナタリアが矢を放つが、リグレットは身体を捻りながら跳び、回避する。
「そこだ!」
そのまま空中で二丁拳銃を操り、乱射してくる。
「く・・・これでは詠唱できませんね・・・」
「リパル!今日は留守番!」
『まじッスか!?』
俺も二丁の銃を取り出し、撃つ。
「・・・はぁ!」
リグレットは遠距離武器を扱える俺とナタリアを中心に攻め始める。
「食らえ!ホーリーランス!」
「うおあ!?」
「きゃあ!?」
俺とナタリアはリグレットの譜術に吹き飛ばされる。
「くそ・・・!」
「咲さん!・・・やらせない・・・!」
愛依が偃月刀を振り回す。
「そんな大振りで・・・」
リグレットの蹴りが愛依に直撃する。
「ぐっ・・・!」
そのまま愛依は腹を抑えてうずくまってしまう。
「先にお前からか」
「させるか!」
回復した俺が
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