バチカル〜
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
「あれ・・・非常口だよな」
「調べてみましょう」
「愛依、大丈夫か?」
愛依はぺたんと座りながら顔だけをこちらに向ける。
「あの・・・腰が抜けました・・・」
「・・・ぷっ」
俺は笑いながら愛依に手を貸す。
「よし、あそこに梯子を降ろせば外に出られるな」
「ケセドニアには砂漠越えが必要よ。途中にはオアシスがあるはずだから、そこで一度休憩しましょう」
「ガイ。あなたが先に降りなさい。私が足を滑らせたらあなたが助けるのよ」
「・・・俺がそんなことできないの知ってて言ってるよな」
「だって早くそれを克服していただかないと、ルークと結婚した時に困りますもの」
「ルーク様はもっとず〜〜っと若くてぴちぴちのコがいいですよねっ♪婚約なんていつでも破棄できますし♪」
「・・・なんですの」
「何よぅ・・・」
「ルーク。あなたって最低だわ」
「何なんだよ!俺のせいかよ!」
「やー、仲が良さそうで何よりです」
「あんたの目は節穴かっつーの!」
そして降りると・・・神託の盾がいた。ルークが剣を抜く。
「イオンを返せぇぇぇぇぇ!!」
そこにいた・・・鮮血のアッシュと打ち合う。
「・・・おまえかぁっ!」
二人がつばぜり合いをし・・・ルークの動きが止まる。
「アッシュ!今はイオンが優先だ!」
「わかってる!・・・いいご身分だな!ちゃらちゃら女を引き連れやがって」
アッシュの顔は・・・ルークとそっくりだった。ルークは口元を押さえてうつ向く。
「・・・あいつ・・・俺と同じ顔・・・」
「・・・どういうこと?」
ナタリアが呟く。
「ところで・・・イオン様が連れていかれましたが」
「・・・あああ!!しまったーっ!」
みるみるうちに神託の盾のタルタロスが見えなくなっていく。
「どちらにしても六神将に会った時点で囮作戦は失敗ですね」
「バチカルに戻って船を使った方がいいんじゃないか?」
「無駄ですわ」
「・・・なんで」
気分が悪そうにルークが聞く。
「お父様はまだマルクトを信じていませんの。囮の船を出港させた後、海からの侵略に備えて港を封鎖したはずです」
「陸路へ行ってイオン様を捜しましょう」
結局陸路に決定した。俺達はオアシスに向かって進みだした・・・
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ