暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
バチカル〜
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奥様の部屋に向かう・・・途中。

「ルーク!」

「げ・・・」

奥から走ってきたのは・・・

「まあ何ですの、その態度は!(わたくし)がどんなに心配していたか・・・」

「いや、まあ、ナタリア様・・・ルーク様は照れてるんですよ」

「ガイ!あなたもあなたですわ!」

「ルークを捜しに行く前に私の所へ寄るようにと伝えていたでしょう?どうして黙っていったのです」

「俺みたいな使用人が城に行ける訳ないでしょう!」

近づくナタリアからガイが飛び退く。

「何故逃げるの」

「ご存知でしょう!」

「私がルークと結婚したら、おまえは私の使用人になるのですよ!少しは慣れなさい!」

「無理です!」

俺はゆっくりと後退りをする。

「サキ!」

「ハイッ!?」

「あなたもそんな真っ黒な格好をして・・・もっとしっかりしたものを着なさい!」

「い、いえ・・・これは動きやすいので・・・」

「そんなので私の使用人が勤まるの!?」

「お、仰る通りです・・・」

正直に言う。この人苦手だ。

「おかしな人たち。こんなに情けないのに、なぜメイド達はこの二人がお気に入りなのかしら」

ナタリア様がルークを見る。

「それにしても大変ですわね。ヴァン謡将・・・」

「師匠がどうかしたのかよ?」

「あら、お父様から聞いていらっしゃらないの?あなたの今回の出奔は、ヴァン謡将が仕組んだものだと疑われているの」

「それで私と共謀だと・・・」

「あら・・・そちらの方は?・・・ルーク!まさか使用人に手をつけたのではありませんわよね!」

ナタリア様がティアを見てルークに言う。

「なんで俺がこんな冷血女に手を出すんだ!つーか、使用人じゃねーよ!師匠の妹だ」

「・・・ああ。あなたが今回の騒動の張本人の・・・ティアさんでしたかしら?」

「んなことより、師匠はどうなっちまうんだ!」

「姫の話が本当なら、バチカルに到着次第捕らえられ、最悪処刑ということもあるのでは?」

「はぅあ!イオン様!総長が大変ですよ!」

「そうですね。至急ダアトから抗議しましょう」

「なあ、師匠は関係ないんだ!だから伯父上に取りなしてくれよ!師匠を助けてくれ!」

「・・・わかりましたわ。ルークの頼みですもの。その代わり、あの約束早く思い出してくださいませね」

「ガキの頃のプロポーズの言葉なんて覚えてねっつーの!」

「記憶障害のことはわかっています。でも、最初に思い出す言葉があの約束だと運命的でしょう?」

「い、いーからとっとと帰って伯父上に師匠の取りなししてこいよっ!」

「もう・・・意地悪ですわね。わかりましたわ」

ナタリア
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