ケセドニアへ〜
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「くそ・・・烈風のシンクに襲われた時、書類の一部を無くしたみたいだな」
「見せてください」
ガイがジェイドに書類を渡す。
「同位体の研究のようですね。3・14159265358979323846・・・これはローレライの音素振動数か」
「ローレライ?同位体?音素振動数ぅ?訳わからねー」
ルークが言うとティアが返す。
「ローレライは第七音素の意識集合体の総称よ」
「音素は一定以上集まると自我を持つらしいですよ。それを操ると高等譜術を使えるんです」
「それぞれ名前が付いてるんだ。第一音素集合体がシャドウとか、第六音素がレムとか・・・」
アニスとガイも説明していく。
「ローレライはまだ観測されていません。いるのではないかという仮説です」
「はー、みんなよく知ってるな」
「ルーク、これ一応常識だからな?」
俺が茶化すと意外にもティアが言った。
「仕方ないわ。これから知ればいいのよ」
「なんか・・・ティアってば突然ルーク様に優しくなったね」
「そ、そんなことはないわ。そ、そうだ!音素振動数はね、全ての物質が発してるもので、指紋みたいに同じ人はいないのよ」
「物凄い不自然な話の逸らせ方だな・・・」
「ガイは黙ってて!・・・同位体は音素振動数が全く同じ二つの個体の事よ。人為的に作らないと存在しないけど」
「まあ、同位体がそこらに存在していたら、あちこちで超振動が起きていい迷惑ですよ。同位体研究は兵器に転用できるので、軍部は注目していますねぇ」
「昔研究されてたっていうフォミクリーって技術なら同位体が作れるんですよね?」
「フォミクリーって複写機みたいなもんだろ?」
ガイが訪ねるとジェイドは首を横に振る。
「いえ、フォミクリーで作られるレプリカは、所詮ただの模造品です。見た目はそっくりですが、音素振動数は変わってしまいます。同位体はできませんよ」
「・・・そうなんですか・・・」
どうやら愛依はずっとこの難しい話を聞いてたみたいだった。
「あーもー!訳わかんねっ!難しい話はやめようぜ。その書類はジェイドが・・・」
「た、大変です!ケセドニア方面から多数の魔物と・・・正体不明の譜業反応が!」
兵士が飛び込んできたその時、爆音と共に神託の盾が乱入してくる。
「いけない!敵だわ!」
「っ!愛依、イオン、下がってろ!」
俺は椅子を蹴り飛ばし、神託の盾の兵を怯ませる。
「ッルァ!」
そのままの勢いで方天画戟を取り出し、鎧ごと粉砕する。
「はぁ!」
「エナジーブラスト!」
ガイの居合い斬り、ジェイドの譜術で完全に神託の盾は沈黙す
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