第五十六話
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ュスフィア》のメモリーカードと入れ替えた。
《ナーヴギア》と同型というのは決して間違えでは無いようで、メモリーカードの規格は問題なく、塗装が剥げたメモリーカードを中に入れる。
そして次に《アミュスフィア》に入れるのは、これまたエギルから貰った《アルヴヘイム・オンライン》――通称《ALO》のROMカードであり、後は被って『あの言葉』を言うだけでバーチャル空間に突入するだろう。
「…………!」
この機械と同型の機械を被って、デスゲームへと誘われたのは身体が覚えているとても言えば良いのか、かなり被るのに抵抗したが《アミュスフィア》を装着することに成功した。
《ナーヴギア》と感触まで同じという、製作者に文句の一つでも言ってやりたくなる仕様があったが、もういい加減『覚悟』を決めよう。
「……リンク・スタート!」
その力ある言葉を俺が唱えた瞬間に、俺の意識は眠るように闇の中へと引きずり込まれていくのだった。
闇の中を飛ぶように浮かんでいる感覚がしばし続くと、突如として何もないが立てる場所が出現し、そこに立っていると女性のような声が響いた。
『所属する国を選択してください』
女性の機械化音声とともに、俺の前へと九つの妖精の姿が映し出されたディスプレイが浮かび上がり、それぞれの妖精の特色が表示されている。
正直に言ってしまえば、ゲームのクリアなどには興味のない自分にとって、この種族選択もどうでも良いことだが……何があるか解らない以上、備えはしておくべきだろう。
《火妖精〈サラマンダー〉》・《風妖精〈シルフ〉》・《猫妖精〈ケットシー〉》・《水妖精〈ウンディーネ〉》・《闇妖精〈インプ〉》・《土妖精〈ノーム〉》・《影妖精〈スプリガン〉》・《鍛冶妖精〈レプラコーン〉》・《音楽妖精〈プーカ〉》――紹介されている順番は、ALO内の世界でどれが攻略に近づいているか、ということらしい……どう考えても戦闘には向いてなさそうな《鍛冶妖精〈レプラコーン〉》と、《音楽妖精〈プーカ〉》には分が悪い順番だが。
やはり一際目を引くのが、剣の攻撃による一撃の重さと火力の高い魔法がある《火妖精〈サラマンダー〉》と、剣の鋭さと素早さに風の魔法がある《風妖精〈シルフ〉》、そして次に攻略に近い《猫妖精〈ケットシー〉》だろうか。
この二種類の種族と《猫妖精〈ケットシー〉》がゲーム攻略に近いなら、これらの種族に入れば、アスナがいるだろう世界樹についての情報も集めやすいだろう。
「……よし」
俺はしばしウィンドウの前で考えた後、上から二番目にあったウィンドウを選択した……風妖精〈シルフ〉》のウィンドウである。
金と緑色という種族の色はあまり気に入らないが、剣戟の速度を増す風を操る風妖精〈シルフ〉》の方が、火妖精
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